平成25年2月26日〜27日 八甲田山山岳スキー遭難防止対策誘導ポール設置事業

 

2月中旬から、連日10日以上の降雪に見舞われた青森県津軽地方。今シーズン、酸ヶ湯温泉の積雪が5mを超えました。

2月26日(火)は宮様ルート、中央ルート、城ヶ倉ルートの3本を予定していました。

八甲田スキースクール:貝森さんがガイド及び、八振協関係者、山岳会世話役を集め、急きょ「ルート変更」の指示を出します。「天候、積雪状況を踏まえ、全員で宮様ルート1本に絞る」ことを参加者に伝え、吹雪の八甲田山へ挑みます。(小倉記)

 

 

2月26日 宮様ルート(画像とコメント小倉記)

朝のR103、前日までの降雪により、ほぼ1車線状態。

除排雪が追い付いていません。ロープウェイ山麓駅駐車場も、車を止めるスペースが無い程、作業が遅れていた様です。

 

 

ロープウェイ山頂駅前広場です。吹雪の中、割当本数10本/人を確保します。降雪の影響で集合が遅れたり、ルート進行の方針を打ち合わせたりと、準備が整うまで時間を要しました。

AM10:00過ぎに田茂萢岳山頂を出発しました。スキーを履いても膝上まで埋まります。前の人のトレースが1本となって、横へズレる事を許しません。

 

ニセ田茂萢で「ルートを間違えたぁー!」と声が上がりました。進行方向から左側へ移動しますが、各自その場所からのラッセルとなります。この後もう一度、ルート変更がありました。

 

先頭は、ガイド3人が並列でラッセルします。その後にポールセッターが2人、ポール運搬係の我々が続きます。

スキーを外すと、さらに膝上まで埋る状態の雪。新雪面が腰まで来ています。この状態から、スキーを履くのも、また一苦労します。

 

宮様コース誘導標識“No.19”、奥に“No.20”が見えています。雪面の吹き溜まりの「うねり」が大きく、誘導標識に沿って行くことが出来ません!

毛無岱に出ると視界が戻って来ました。正面に南八甲田横岳・逆川岳が見えています。酸ヶ湯温泉が近くなって来たことを、景色を見て確信する事が出来ます。

 

“鍋壊し”の斜面上部に来ました。斜度もソコソコ有り、深雪の状態です。斜面のポールを設置する場所は、ブナ樹木間の目に付き易いところを狙います。

バックの斜面が“鍋壊し”です。ブナ林の中を滑り降りるので、衝突等注意が必要です。「転ぶと背負っている鍋も壊れる!」といわれる斜面です。

 

酸ヶ湯温泉“湯坂”上部に到着です。残りのポールを、予備としてデポして置きます。ここから滑り降りて作業終了。酸ヶ湯温泉到着です。

226()の酸ヶ湯温泉です。除雪作業員が1階屋根で雪下ろしをしているのが判るでしょうか。大屋根から駐車スペースまで、スロープ状態になってます!この日の積雪5m60cm!!自分(カメラ)の目線も、建物の2階軒先と同じ位置に有る状態です。

 

酸ヶ湯温泉に戻り、昼食に在り付けたのがPM3:30を過ぎてました。吹雪で視界の効かない中、昼食を採る時間も場所も有りませんでした。

酸ヶ湯温泉では、鈴木会員(右側)も合流しました。明日の“戦力”増強です。竹越会員(左側)御年76!!山のベテラン:ポール設置作業現役進行中です。

 

夕食では、木村均会員(左側)も駆けつけました。今シーズンも“酸ヶ湯温泉ガイド”として活躍中です!!久々に御会いしました。

PM6:00過ぎには、須々田事務局長(右側)も合流しました。そして中山さん(中央)も初宿泊参加です。工藤均会員、上野会員の職場後輩であり、中村()会員、小倉の“カヌー仲間”でも有る方です!

 

 

2月27日 中央ルート(須々田記)

山頂駅の前でポールの準備。一人10本は楽勝とおもわれましたが……。

大岳がきれいに見えます。その向こうには櫛ヶ峰も。

 

何の足跡でしょうか。大岳の斜面に向かっています。

 

休憩です。暑いくらいです。ちょっとだけでいいから吹雪いて欲しいと思いました。

 

 

 無風、快晴の中、出発です。

 

雪が深い。先頭はラッセルです。

 

かなりつっぱったリーゼント?

 

あと少しで酸ヶ湯です。シールをはずしているのですが、雪が深くて滑りません。

 

出発前の酸ヶ湯温泉。例年以上の大雪です。

酸ヶ湯温泉での夕食会で記念撮影

 

平成25年2月26日(火)、27日(水)、「八甲田山山岳スキー遭難防止対策用ポール設置」事業が行われました。青森支部より工藤均さん、中村光明さん、津島永孚さん、竹越恵蔵さん、鈴木幹二さん、上野喜美男さん、小倉一友さん、須々田秀美の8名が参加しました。その他に三上久和さん、工藤幸光さん、中村茂さん、中山さんなどが一緒に酸ヶ湯の温泉に泊まり、酒を酌み交わして親睦を深め合いまいした。今回の骨酒は中村光明さんの指導のもと、小倉さんがつくりました。大変おいしくいただきました。ぜひ次回もお願いします。(須々田記)

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