日時:令和4年6月4日(土)午後1時30分 会場:黒崎市民会館
参加者数 : 約90名 県内山岳関係者が多数参加しました
「気象遭難TOP4」 1低体温症 2 落雷 3沢の増水 4 突風による転滑落
「気象遭難を防ぐには」1登山前日に天気図を確認 2 登山中に雲や風を確認
「PartⅠ・山の天気の基本」
天気が崩れるのは雲ができるから :上昇流が起きる場所
地上天気図から風を読む時に重要なのは:雲の種類と風との関係
「PartⅡ・もっとも怖い気象遭難」
低体温症とは:低体温症を防ぐためには:引き返しポイントとは
「PartⅢ・落雷と局地豪雨から身を守る」
落雷と局地豪雨をもたらすのは積乱雲:登山中は観天望気:どこに避難すべきか
「PartⅣ・気象遭難を防ぐための方法」
計画段階でリスクを想定:引き返しポイントを決める:タイムリミットを決める
野外講習
日時:令和4年6月5日(日)午前 会場:古津八幡山遺跡 参加者数:20名
八幡山古墳は展望が効き、雲観察の適地で天候にも恵まれ多種多様な雲を講師に解説して頂きながら観察した。
登山計画の具体化とその実施について
計画段階:想定外の事が起きない様にリスク対策をするのが計画である。
一般に流れている天気予報は、地上用であり山には山の天気がある事を理解する。
起床後:すぐに空を確認(早朝から雲のやる気をチェック)ジメツがあるか、ないか?
出発前 :開けた現場に着いたら、出来るだけ風上側の空を観察し、風を感じる
登山中 :観天望気を行う。全天の動きを風向、強さ、湿り気を感じながら見る。
小屋着 :到着直ぐに、気圧を読み翌日の朝と比較して気圧の動きを把握する。
各種対策
1.低体温症を防ぐには:
・衣服のスリングをしっかり締める等の防風対策。風速1m/secで体温1度程度の低下を見込む。
・引き返しのポイントとタイミングを良く読もう。
2.雷被害を防ぐには:絶対に近づいてはいけない場所(尖った山頂、突き出た岩、高い木、岩場など滑落の危険がある場所)を知る。
雷の性質を理解する
・雷は何処にでも落ちる。・材質は問わない金属でも木製でも落ちる。
・高いものに落ちる。・乾いたものより湿ったものに落ちるは誤り。
何処へ避難するか?
・山小屋や避難小屋(壁際は避ける)。
・二重山稜の窪地の中、稜線の高い所から低い所へ。
・岩場からなるべく早く脱出する。 ・高い木の枝先や葉先から4m以上離れる。
・林の中では木のまばらなところや、高い木から離れる。
・1人1人の間隔を2m以上できれば4m離す。
・しゃがむ時は、足先をくっつけ雷が流れないように1点で。
3.霧に覆われた時の判断(避難のタイミング)
・冷たい風とじめっとした生暖かい風が交互に吹き始める。
・一方から吹いていた風が、急に違う方向からも吹きめた。
・上空を見上げても明るさが無く、暗い。・大粒の雨が降って来た(数滴でも)。
・アラレや雹が降ってきた(わずかでも)。・雷鳴が聞こえた。
観天望気の日の天気は、雲も見ごろで皆手ごたえのある講習を受けました。
猪熊隆之氏講演報告 猪熊様に感謝!!!
大場 勲