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公益社団法人日本山岳会

鋸山(千葉)忘年山行

【山 名】 鋸山
【日 時】 2021年12月26日(日)
【行 程】
9:45 JR浜金谷駅に集合。
9:47 参加者全員で簡単な自己紹介をしてから出発。
10:04~10:10 館山自動車道脇の「車力道入口」にて小休止。歩き始めは寒かったが、体が温まってきたので着ていた上着を脱いだりした。
10:21~10:26 台風等による生々しい倒木地帯、石群等を見ながら、車力道を登っていく。
10:32 「猫丁場・車力道」分岐点を通過。
10:52 「東京湾を望む展望台」到着。目の前の東京湾の先に、三浦半島、横浜~東京の街並み、伊豆大島等の景色を堪能した後、11:07に出発した。
11:21 鋸山山頂到着。軽く水分補給をして集合写真撮影後、11:37下山開始。
12:01~12:10 切り通し跡→観音洞窟→「地獄のぞき」の岩場を順に鑑賞した。切り通し跡や観音洞窟の岩肌が特徴的。
12:13 石切場跡に到着。12:23まで石切場跡の地形や石切作業に使用された道具を鑑賞した。
12:43 拝観料700円を支払い、先ずは百尺観音の鑑賞。
12:52~12:55 「地獄のぞき」付近の展望台から景色を堪能した。雪雲が広がってきて、今にも雪が降りそう。
12:59~13:01 西国観音、通天関等の名所、史跡を見ながら歩いた。首なし石仏群の眺めは異様に感じた。
13:08 「日本寺大仏」に到着。かなり大きい。13:38までここで昼食休憩した。
13:43 歩いている時に、なんと雪が降ってきた。千葉県で雪を見ることになるとは思わず、特に寒い日だったようだ。
13:49~13:51 別の首なし石仏群を観ながら歩いた。「護摩窟」と呼ばれる場所の岩肌は風食によりゴツゴツしていた。
14:04 ロープウェイ山頂駅に到着。各々、山頂テラスからの眺めを堪能した。
14:10~14:21 ロープウェイに乗り、山麓駅まで移動した。
14:39~16:40 「金谷食堂」で反省会。(「地魚刺の三点盛り」、「アジフライ(3枚)」等の単品メニューがオススメ。)
17:20 金谷港から久里浜港行きフェリーに乗船した。約40分の船旅で、展望デッキにて東京湾の夜景を眺めたかったが、寒すぎるので、座席にて静かに会食した。
18:00 久里浜港到着。解散した。

【参加者】
(順不同、敬称略)L永田、SL小林、河崎、少路、市川、高橋、松本、三井、鈴木、森田、泉谷、R小山
【感 想】
山の名前は聞いたことがありましたが、今まで一度も登ったことがなく、どのような山か興味があり、登ってきました。
いざ登ってみると、標高は低いですが、「東京湾を望む展望台」直下の石段、「東京湾を望む展望台」~「鋸山山頂」の登り返し、「日本寺大仏」~「ロープウェイ山頂駅」の途中にある階段など3箇所で傾斜がきつく、なかなか歯ごたえがあるルートでした。特に、「日本寺大仏」~「ロープウェイ山頂駅」の途中にある階段を登り終えて、小休止している時に両足が吊ったので、すぐに漢方薬68番(芍薬甘草湯)を飲みました。その甲斐あって、ロープウェイ山頂駅では、痛みに苦しむこと無く絶景を眺められたので良かったです。(ただ、芍薬甘草湯の効果は一時的で、登山後の反省会会場の金谷食堂入口で、針金で両太ももをきつく縛られた時のような痛みに襲われました。力を振り絞ってゆっくり歩いて、食堂内の席に座った途端、痛みが全く無くなりました。その後は帰宅後も痛みは出ませんでした。何だったんだろう!?)
また、前半のハイキング中は、要所要所で「房州石」に関する案内板があり、鋸山周辺の石の歴史に触れることができました。
具体的には、
・「房州石」は柔らかくて火に強いという特徴から、煎餅を焼く窯に使用されたり、千葉県内及び県外の建築物に使用されたりと、用途が広いということ。
・岩舞台に石切用機械が散在していたが、この機械は昭和30年頃~昭和60年頃まで使われたものであること。機械導入前は、人の手によって石が切り出されていたこと。
・男性が石切作業をし、切り出された石を女性が運ぶということ。
・「房州石」の採石業は、江戸時代後期から昭和60年頃まで行われていた。(およそ200年の間、石切作業が行われていた。)
ということが分かりました。目に入ってくる険しい山の地形と重ね合わせて、当時の職人による石の採石及び搬出作業の過酷さを思い浮かべながら歩けたことが特に良かったです。
後半のハイキングでは、名所の「日本寺大仏」を眺めたり、風食によってできた洞窟(凹凸のある岩肌の洞窟)に安置された「首なし羅漢」を眺めたり、歴史的な史跡を巡ることができて満足しました。なお、石仏の首が無いのは、明治維新の神仏分離によって起こった仏教破壊活動で頭を壊されたためだそうです。
最後に、「東京湾を望む展望台」や「地獄のぞき付近の展望台」からの眺望は最高で、金谷港をはじめ、伊豆大島、三浦半島、天城山、横浜から東京都心のビル群、スカイツリーまで眺めることができました。快晴の天気だと富士山も見えるみたいです。
初めて千葉・鋸山に登りましたが、歴史あり眺望ありで体力錬成もできるという、一度に三回おいしい山でした。
楽しめる山の登山計画をして頂いたCL・SLの方々、一緒に楽しく登って頂いたメンバーの方々、本当にありがとうございました。また、次の山行にも参加して楽しみたいと思っています。
【ヒヤリハット】
・特になし
(記録 小山)

鋸山展望台
「東京湾を望む展望台。三浦半島や富士山が近い」


「天空の城のような採石跡」

同好会

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