【山名】高見山(山岳古道120選の82_大和から伊勢への道 高見峠の調査)
【日程】2023年10月22日(日)晴 前泊
【集合】前日の12時50分 松坂駅の三重交通バス4番乗り場
【行程】10月21日12時55分発のスメール行きに乗り、14時35分に森バス停で下車。
宿の送迎車に乗り、15時過ぎにグリーンライフ山林舎着。
チェックイン後、飯高町波瀬集落の町並み、本陣跡、波瀬神社を見て回る。
22日6時40分に出発して和歌山街道を舟戸集落に向けて歩く。
石碑を各所で写真に収め、8時5分に登山口に到着。
休憩しつつ、地元の古老に話を聞く。
8時16分に山道に入る。入鹿の首塚、まんだら石、茶屋跡、を写真に撮り、杉林の稜線上の立派な道を登る。
9時5分に高見峠到着。トイレ休憩。万葉歌碑などあり。
9時35分に出発し、広葉樹林のジグザグ道の急登で、視界が開ける。
10時25分高見山頂上、高角神社到着。360度の眺望を楽しみ、集合写真を自撮りして、11時に出発。
11時25分に峠すぐ上の分岐を小峠方面へ曲がる。トラバース道の途中に、崩落跡や橋が落ちたままの箇所があるが、通行可能。
12時5分に小峠着。石碑を写真に収め、12時10分に発ち、13時5分に舗装道路に出る。
左手すぐに高見登山口バス停あり。コミュニティバスの時刻を電話で変更し、伊勢街道へと名前を変えた舗装道路を西へ歩く。
木津(こつ)八坂神社、宝蔵寺を見学して、木津バス停からコミュニティバスに乗り、終点の菟田野で下車。
宇陀水分神社まで歩いて参拝し、榛原駅行きのバスに乗り、榛原駅前で反省会後に解散。
【参加者】(順不同、敬称略)松本(CL) 永田(SL) 高橋(記録) 泉谷(在京連絡)
【感想】
初めての地での山行調査。
なんといっても2日間快晴に恵まれたことはうれしかった。
それに高見山の山頂やライダーが集まる喫茶店以外、およそ観光客に会うこともなかった。
健脚の皆さんのおかげで、けっこう歩いて興味深いものにたくさん出くわした。
高見山での絶景を始めとして、古い町並みや街道、路傍の石仏の数々。宇太水分神社、八坂神社、松坂城などなど。
われわれが訪れた伊勢街道(和歌山街道)は、これまでの古道と比べ、歴史的な逸話が桁違いに多く、古代の地の往来であったことを改めて知った。(永田)
蘇我入鹿の首塚はなぜ和歌山街道に残っているのか、奈良の首塚との関連はあるのかなどロマンを感じさせる道でした。また枝打ちされた杉林の様子は吉野杉を保護してきた紀州藩の施策が今に引き継がれているのだろうと思わせるものでした。
伊勢南街道は伊勢街道全体からすると一部なので今後追加調査があるかもしれないと思わせる山行になったと思います。(高橋)
初日、早めの電車で着いた松阪の街歩き、宿到着後の(小雨だったが)街道歩き、二日目の高見峠、高見山。快晴で澄んだ空気の中、秋を感じながらとても気持ち良く歩けた古道山行だった。バスで、松阪から宿(飯高町波瀬)へ向かう道中、並走する櫛田川、果てしなく続く山並み、段々と道幅も狭くなり、山奥に来たなぁと感じた。こんな山奥なのに、集落は立派な家が多く、思っていたより整って保存されている。さすが古に栄えた街道で維持管理がなされているのだと思った。舟戸集落に住むおじいさんと出会い、会話ができたこともうれしかった。和歌山街道は、歴史もあり、地理・地形からもおもしろく興味をそそられる。近ければ、通ってみたいと思うくらい魅力ある古道歩きだと思った。参加できて良かったです、ありがとうございました!(泉谷)
松阪駅からバスに乗ること2時間でその間、ほとんど店も見当たらず、田畑もあまりなく、生活の不思議さを感じた。紀伊半島を横切る中央構造線沿いの古い古い道。街道沿いの民家は、廃屋も多いが、みな大きくて立派な構えで、歴史の深さがしのばれた。でも、紀州和歌山藩の参勤交代も、徳川吉宗の次代から北上して東海道を通るようになったのも、なんだか理解できそうな気がしてしまった。高見山は色づき始めた広葉樹林で頂上からの眺めもすばらしく、緑のうねうねがどこまでも続く光景は他ではあまり見ないように思った。その他はすべてが杉の植林の中で、きれいに並んで枝も下草も刈られ、さすがは吉野の美林!でも、晴れた日に歩いてよかった~~(松本)
【特記事項】
*松坂駅からのバス終点スメールバス停から、平日は飯高町コミュニティバスが出ていて、宿のグリーンライフ山林舎向かいまで行かれる。
*トイレは、高見峠と、高見登山口にあり。「山と高原地図」2023年版には、高見峠と小峠の間の山道(車道の少し上を平行に走る)は崩落あり通行不能と記載されているが、東吉野村に尋ねたところ、通行不能の情報は入っていないと言われたため、歩いてみたところ、橋が落ちている箇所も普通に通行できた。
*奈良県側は、東吉野村コミュニティバスの高見登山口から菟田野まで、休日は予約必要。菟田野からは、奈良交通バスが榛原駅まである。
*今回は、古道調査の情報を得るために、土曜日8時から9時頃に、夜行バスや始発の新幹線を使って松坂入りして、歴史民俗資料館や市立図書館に寄って情報収集した。
【反省会】榛原駅前のみーちゃん寿司
【ヒヤリハット】特になし
【記録】松本