【山名】筑波山羽鳥深道(山岳古道120選の48筑波山古道の調査)
【日程】2024年3月24日(日)曇り時々晴れ 日帰り
【集合】8時30分 JR水戸線下館駅北口改札口
【行程】ジャンボタクシーに乗り、古道調査の監修者のお一人である高桑信一さんとの待ち合わせ場所「日月亭」に9時頃に到着。
昔は蕎麦屋、今は集会場のような店内で「竜ヶ井城山の会」の小堀常雄氏より羽鳥深道が通れるようになった経緯を伺う。
飲み物の差し入れも頂戴して9時20分に出発。
県道の反対側にあるマカベトライアルランドは、モトクロスバイクの練習場となっていて、脇の方を上がっていき、登山道に入る。
要所要所に標識が立ち、路面も平らで歩きやすい。
竜ヶ井城の立て札の先は、丘の上の広い平地となっていて、平良兼の居館跡と伝わるが、山城のような場所。
二の堀の立て札には、U字状のやや深めの溝が続いており、その左側の稜線上を登っていく。10時2分に巨石の散乱した「百貫石」で休憩(~10時18分)。
ずっと落葉樹の林で明るいがこの辺りは、常緑針葉樹がある。
さらに進むと右手に「富士権現」の立て札が見え、そちらに曲がって少し行くと、石の祠と石塔が立つ広場となり、正面に筑波山が良く見える。
関東平野方面への眺望は、高く伸びた木々に遮られている。
10時48分から58分まで休憩。その後、BS(別荘地)分岐の看板前を通過し、少しずつ高度を上げ、443.5Mの三角点と三本松の立て札を通過(11時25分)。
国土地理院地図では破線が途切れた部分も道ははっきりしており、忠実に稜線をたどって進み、11時50分に湯袋峠から登ってくる関東ふれあいの道と合流する。
休憩後11時58分に出発し、針葉樹林を抜けるとすぐに林道に出る。
右へ進んで筑波高原キャンプ場で12時5分~25分昼食休憩。
バンガローの隣の急な階段で一気に高度を上げたあとは、両側にカタクリの一枚葉が出ているのを眺めていたら、路面が泥でぐじゃぐじゃになりすべりやすくなる。
なんと、ほんの一部に薄く雪も残っていた。
1時間で女体山山頂直下に出て、記念写真を撮り、高桑さんは羽鳥道の方へと下山して行かれた。
女体山の神社にお参りして御幸ヶ原で記念撮影後、男体山へは登らずに、ケーブルカーの脇を13時55分下山開始。
足を置く場所が狭くて急な階段を下り、大小の岩の出ている急な登山道を注意深く、スピーディーに足を運んで、杉やブナの巨木の林を抜けると、男女川源流の看板が見え、水が湧いている。
桜塚と呼ばれる先の丸い円柱石碑の先は緩やかな下りとなり、15時10分に筑波山神社に到着。
お参り後に筑波山神社バス停へ。15時40分発の超満員のバスでつくば駅に向かい反省会となった。
【参加者】(敬称略)松本(CL)永田(SL)森田(気象)成田(在京連絡)高橋 飯田 小林
【感想】
筑波山は、北麓が趣があってよい。(高橋)
「竜ヶ井城山の会」の小堀さんの話で今と昔を語ってもらえて良かったです。
富士権現からの景色を見た時、昔はどう見えたんだろう。と想像しました。
残念ながら富士山は見えませんでしたが、筑波山は良く見えましたね。
関東平野なので遠くまで見えたんだろうなーと妄想に浸る。
空堀も深く広くて見どころありました。石も大きくて苔がいい感じ。
昔は人、今は猪の棲家。古道に歴史あり。
名称は当時の歴史を深掘りするヒントなのですね。
そこを地元の方々が山道整備され、後世に伝えたい思いと古道調査が、マッチングしてるのだなぁと初の古道調査で感じました。
路線バスなど交通手段が充実したらなお良いですね。(成田)
筑波山から北へ伸びる山々を眺めてみたくて、水戸線下館駅から向かい、うねうねと続く稜線の南端に筑波山がそびえるのがよくわかって良かった。地元の方々の整備のおかげでとても良い道で、これから人気が出ると思う。(松本)
筑波山麓は縄文海進で近くまで海があったことで、むかしから人が多く住んでいた。貝塚や古墳、条里制の遺構などがいまも残る。
しかし裏筑波に竜ヶ井(りゅうがい)城という城があったのは初耳だった。
平安時代の平良兼(たいらのよしかね)館跡だそうだが、南北の堅牢な堀跡は戦国時代の山城のようだった。
尾根に掘られた堀跡は1km以上筑波山の方に延び、二重、三重のところもある。
この堀の跡がそのまま古道であるらしい。
守りや攻め、移動などに使われていたのだろう。
堀を過ぎても、起伏の少ない尾根道が曲がりくねることなく筑波山のキャンプ場までつづいていた。
この羽鳥深道は、アオキの下を行く整備された道で、富士権現の展望広場が唯一見晴らしがよかった。
静かな山歩きの終点は、賑やかな山頂だった。(永田)
【特記事項】高桑信一さんから予め、手書きの地図などの資料を郵送していただいた。竜ヶ井城山の会の方々に声をかけてくださり、日曜の朝から集まって頂いてありがたかったです。
【反省会】串カツでんがな(つくば駅Bivi3階)
【ヒヤリハット】特になし
【記録】松本