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公益社団法人日本山岳会

2024年1月13日 麗山会山行報告書・・・関八州見晴台 771m

 2024年麗山会最初の定例山行だった。それに相応しい山だったかどうかわからないが、同行者は、畑島さん、大西さんの僅か二人、けれど文句のつけようがない好メンバーが揃った。

午後には関東も雪か雨が降るかもという予報だったが、登山中は、全く問題なく穏やかで、柔らかい日差しの中、急傾斜の尾根登りでは、軽く汗ばむ陽気だった。

 かつては(今も?)埼玉の観光名所として賑わっていた黒山三滝まで一時間に一本、25分程度のバス乗車の予定だが、無事に越生駅に来てくれるかなーと、慣れない路線で来る畑島さんを駅で迎えた時は、ホッとした。畑島さんも、無事集合駅に着いたことに、今日一の核心かもと、安堵の笑顔で会話が弾んだ。バスは、週末の登山者でほぼ満員だった。

 畑島さん、観光名所の滝には目もくれず、登山口を見つけるや否や「行きましょう」と登りだした。山屋サンは、観光はスルー。9:50の出発となった。決して早くはないが、この山は、足並みが揃っていれば、問題はない。参加者のもう一人、今回もどこかで合流しようと別ルートから登りだしているはずの岸さんを思った。

 奥武蔵の静寂さの中に、早くも下山してきた登山者がいたが、最後まで私たちの後から登ってくる人は、いなかった。猿岩林道から沢筋に入り、巨大な岩を巻いて、次第にジグザグに登って行く。やがて越生の町の全貌が見える高さまで来ると、日だまりとなり、気持ちがいい。車道から連続して尾根登りが続くところで、しばし呼吸を整えるも、緩やかなプロムナードが、頂上へと導いてくれるフィナーレとなった。

 360度とは言い切れないが、関八州見晴台の頂きは、やっぱり展望がいい。相模、武蔵、安房、上総、下総、上野、下野 常陸の八州が見渡せたかどうか、確認もしなかったが。大西さんは、数年ぶりの登頂とのこと、懐かしいと連発、畑島さんは、古い小さなお堂を覗き込んだり、周囲を歩いて、いいねーの連発だった。ここ近年私のお気に入りとなったこの山を、紹介できたことが嬉しい。

 下山ルートは、高山不動尊を見学。こんな山奥に巨大な堂宇を誇る真言宗の古刹、国宝級の重みを感じる。秋の紅葉には、その境内を美しく染め上げている。また訪れたいといつも思う。

 とうとう岸さんと合流できず、下山するとの連絡が早々に入った。あと30分位登ってくれたら会えたのではないかと、残念に思いつつ、私たちも下山とした。歩きやすい登山道を語らいながら一時間半程度で下った。全く楽ちんな山である。

 西吾野駅のホームから、遠くの山が何だか白っぽく見えた。雪が舞い始めたのかもしれない。降りてきたのに、少しづつ空気が冷えてきた。

 飯能駅近くで、ささやかな三人だけの新年会となった。外は、いつの間にかみぞれ交じりの雪が吹き荒れているのを見て「いい仲間といい山といいお酒だね-」と畑島さんご機嫌の一言に頷きながら、みぞれも止んだ頃合いを見て其々の駅に向かい帰途についた。

お手軽な山ではあるが、誰もが季節ごとに惹きつけられ、再三訪れたい山でもある。

 2024年1月13日土曜日 関八州見晴台 771m 埼玉県飯能市

 参加者 畑島良一  大西 攻  岸 哲生  晝間 弘子

 報告者 晝間 弘子

関八州見晴台

高山不動尊

同好会

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