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公益社団法人日本山岳会

麗山会2月定例山行『ホワイトアウトの刈田岳に登る』

山行日:令和7年2月22日(土)~24日(月)

参 加:  CL 石山賀代子、SL 大西攻、石間宏美、北原孝浩、宮川美知子

山遊会: 染谷美佐子 新ハイ:岡田エリ子、吉村千恵子 計8名

行  程:22日 ペンション-蔵王ライザースキー場-ペンション

    23日 ペンション-蔵王ライザースキー場-苅田岳(大西・石間・北原)-ペンション

    24日 ペンション-ぶなの巨木-ペンション

報 告:北原孝浩

 麗山会冬の山形蔵王スノーシュー山行(2泊3日)は8人で出かけた。

 山遊会から染谷さん、新ハイから岡田さん、吉村さんが参加された。

第一日

2月22日、「つばさ121号」にてかみのやま温泉駅へ。シャトルバスにて宿舎のある「たいらぐら」へ。宿舎の野口ペンション(創業は49年前)にて早めの昼食。宿舎の車で蔵王ライザースキー場へ。クワッドリフトで1200m地点へ。横殴りの強風と降雪でホワイトアウト状態。苅田岳登山を断念して、明日以降の足馴らしを兼ねて霧氷の樹林の中を宿舎まで下る。宿舎で夕食まで談笑懇親。

第二日

蔵王ザイラースキー場へ皆で向かう。前日よりさらに厳しいホワイトアウト状況であった。大西、石間、北原の3人が刈田岳へ行くことになり、残りの5人は宿舎へ戻ることになった。

2つのリフトを乗り継いで標高1446mの樹氷原地帯へ。リフトを降りる際に係員から「気温マイナス15度、風強いから気を付けて!」と言われた。巨大に育った林立するアイスモンスターを縫って進む。刈田岳、さらに熊野岳へは50~60mごとに目印のポールが施設されている。どのポールにもエビノシッポが付着している。平均視界は20~30mほどであろうか。目を凝らしてポールを探し確認しながら進むが、全く何も見えぬ白一色の世界、吹き荒れる風の音以外何も聞こえぬ極寒の世界に度々なる。その都度その場所にととどまって現在地を確認、次のポールが見えるまで視界回復を待つ、この動作の繰り返し。このような状況が幾度かあって、この先どこまで行くかを話し合い『無理せず、行けるところまで、できれば刈田岳~熊野岳の稜線までは』となった。徐々に高度が上がり、刈田岳~熊野岳の稜線に近づいていることが風向きと風雪の強さで分かる。やがて大小の岩の間を縫って進むようになり稜線に出て刈田岳山頂に向かっているのを確信する。この辺りは私が先頭で後ろの二人も黙々と歩いている。20分ほどでようやく1757mの山頂に着く。

刈田嶺神社は巨大な雪の塊、神社の窓らしき部分2つが化け物の目のように見える。鳥居も雪の塊状態だ。強風で吹き飛ばされそうになりながら会旗を広げ記念撮影をして下山開始する。復路もホワイトアウト状態の中、16時半に宿舎に戻った。

第三日

朝は陽ざしで近くの中森山などが輝いて見えたがそれも長くは続かず、雪雲に隠れてしまった。14時過ぎの新幹線で帰るため昨年同様坊平高原のブナの森の散策、冷水山近くの巨木を見に出かけた。幹回り大人4~5人が腕手を広げるほどの太さがあろうか。枝は20mほど四方に張り出して、まさに周りの木々とは桁違いの巨木であった。

ブナの森(3日目)    ブナの巨木(3日目)

ホワイトアウト(2日目)   刈田岳(2日目)

野口ペンションのオーナ-ご夫妻も一緒に

同好会

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