新雪の剱岳遠望と氷見名物の寒ブリを食し、
富山名産の鱒ずし作り体験の山旅
記:山田茂則
日 時:2023 年12 月12 日(火)~ 14 日(木)
参加者;醍醐準一、吉永英明、高橋聡、小笠原辰夫、小亀真知子、伊藤禎裕、竹内晴美、
下河邊史郎、菊池武昭、広島孝子、川村光子、中瀬龍男、斎藤悦子、山田茂則(14 名)
12 月12 日
目的地富山と遠く離れてはいるが、朝起きて直ぐに外の様子を見る。やはり天気予報どおり雨。今回の山旅の目的の一つ、剱岳遠望は一に天気なので、1週間前より富山の予報を見ていたが下手をすると三日間とも山を見ることは出来ず、雨で歩くのは遠慮したいなと思いながら電車に乗った。
北陸新幹線で車窓を眺めていると、上田あたりでは晴れ間がちらほら見えたが、富山に近づくと、やはり小雨が降っている。ただ駅周辺に雪の痕跡は全くなく暖冬を肌で感じる。12 時に全員が集合し高橋さん、小笠原さん運転の二台の車に乗り込み、今日予定していた尖山(標高559m)登山は諦め氷見の宿に向かう。尖山は富山地方鉄道立山線の横江駅入口に登山口がありどこから見ても三角形の山で立山や劔方面の展望が良く頂上までのコースタイムは1 時間とガイドブックにあるが、この天気では誰一人行こうという人はいなかった。途中蕎麦屋で軽く昼食を摂り、宿のチェックインが3 時のため道の駅氷見「氷見漁港場外市場・氷見番屋街」で時間調整をした。かなり大きな番屋を模した建物であり土産物や乾物の店を見て回っていると退屈はせず良い時間潰しとなった。3 時に道の駅と目と鼻の先の今夜の宿、「ルートイングランディア氷見和蔵の宿」にチェックインし一休み。
夕食は有名店「番屋料理 ひみ浜」で寒ブリのフルコース。ただ今年は海水温が高くて鰤の南下が遅く店主からは10kg 以上の鰤が入荷できないと提供できないとのことであったが、12.3kg の鰤が入荷でき予定通り氷見自慢の寒ブリフルコースを堪能する事が出来た。バイ貝、豆腐、アカモクの付け出しに始まり腹身の刺身、塩焼き、かぶと煮、鰤大根、しゃぶしゃぶ、いずれも切り身は驚くほど厚く大きい。油は乗っているが、思っていたよりさっぱりとした味でいずれも旨い。〆は氷見うどん、満足、満足の夕食となった。
12 月13 日
朝起きて部屋から外を見る。雨は止んでいて時折晴れ間も覗くが富山湾越しの山並みは見えない。ただ天気は回復傾向にあるようだ。
宿の隣のセブンイレブンで昼食を調達し9 時に宿を出発、番場島ちょっと手前の中山登山口に向かう。今日目指す中山は、標高1255m で頂上まで標高差500m の登り、コースタイムは2時間、目の前に早月尾根が大きく広がる劔の特設展望台である。天気も回復してきており劔岳の展望を期待していたが、番場島手前9km の伊折橋を数キロ走ったところで道路に冬季通行禁止のゲートがあり、車を降りて様子を見る。ゲートが簡単なものであったためゲートを開け先に進んだが、今度は鍵付きのしっかりしたゲートとなり、ここは突破できず道路を歩いても登山口まで1 時間はかかるであろうとのことから中山はここであきらめざるを得なかった。携帯で調べると12 月1 日から冬季通行止めとのこと、道には雪が全く残っていないのに残念。
今日の行動は如何にと思いながら来た道を戻る。先頭を走る今回の旅を企画してくれた小笠原さんの車は伊折橋を数㎞過ぎた「富山の百山・大倉山登山口」の標識がある林道を入っていった。道は舗装されてはいるが、車1台がやっと通れる幅の林道で、右側は崖で対向車が来ればすれ違いで大変なことになる。何とかU ターンできそうなところに車を置きここから大倉山に向かう。大倉山がどんな山か全く知らなかったがとりあえず歩く。20 分くらい歩くと舗装された林道が横切っていて大倉山へは此処から舗装されていない林道になった。さらに20 分くらい歩くと大倉山周辺の案内図のある広場に到着。案内図ではここは駐車場で標高450m、大倉山は標高1440m、ここからはロープが下がっているかなりの急登で今から標高差1000m は全く無理なので、今日は此処までとし日差しのある中の昼食タイムとなった。
車に戻り宿に向かうかと思ったが吉永さんが劔のビューポイントとして有名な伊折橋まで戻ろうとの一言で伊折橋まで戻る。これが大正解で橋の中央から雲で見え隠れはするが劔の頂上もはっきり見えた。しばし写真タイムの後今日の宿、上市町の「湯神子温泉」に向かった。
12 月14 日
天気は晴れ、うっすら赤い朝焼けの劔がはっきり見える。宿を8時に出発し高峰山(標高957m)の鳥越峠登山口に向かう。9 時半に登山口に到着。登山口は山の急斜面がコンクリートで固められていて、その端に20m 位であろうかバケツ大のステップがコンクリに切られている。もし雪が付いていれば登るのは憚りたいと思いながら注意して登る。歩き始めて直ぐにイワウチワが道の両側に出てきた。頂上まで1時間、イワウチワはほぼ途切れることなく、花の時期には山の眺望に加えこちらも楽しめる道になるであろう。頂上に着くと西種登山口から登ってきた地元の人に出会ったが、すぐそこで熊と遭遇したとのこと。ここは熊が多いとの話で良く遭遇するらしい。
快晴の中、今回の山旅で初めて到達した眺望の良い頂上で毛勝三山、劔等々の山々をバックに記念写真を撮る。皆様満足の顔である。
来た道を鳥越峠まで戻り「ますのすし本舗 源 ますのすしミュージアム」に向かう。
ミュージアムは工場見学もでき、特産品の販売コーナーやレストランも併設されていて結構大きな施設である。ここで各自好みの源ブランドの弁当を購入し昼食となる。昼食後建物の一角にある体験厨房に向かう。厨房に入る前に、手洗い、使い捨てのキャップ、エプロン、手袋、靴のカバーが配られ食品製造の手順を踏む。若いお兄さんが講師で鱒鮨づくりを体験したが、材料はすべて用意されていて笹の並べ方を初めとして、言われるとおりの手順を踏めば誰でもできる、作ってから4時間くらい置くと美味しくなるとのことで家に戻ってからの楽しみとなった。
今回の山旅は初日こそ天気に恵まれませんでしたが、この時期2 日に渡り毛勝三山より劔岳を眺望でき、特に3 日目は雪道や、ぬかるんだ道を歩くことなく快晴の中で高峰山の頂上から素晴らしい山々を展望できたことはラッキーであり企画の高橋さん、小笠原さんに感謝。感謝です。














