「 白馬岳から蓮華温泉」山行報告 2019年8月1日~3日
参加者7名:男性1名、女性6名
報告:YM
ようやく梅雨明けとなり、夏らしい暑さとなった8/1~3いよいよ白馬山行となりました。
1日目は八方尾根を散策後、白馬岳麓のペンション・グローブインスカラに前泊です。
美しい林に囲まれたペンションでのんびり過ごす暫しの時間に日頃の疲れも癒されます。美味しいフレンチに舌鼓を打ち、山行の無事を祈っての乾杯!皆の顔に笑みがこぼれます。
翌朝は猿倉まで車で送っていただき、いよいよ白馬岳への山行が始まります。猿倉から白馬尻までは朝日に照らされて熱中症になりそうなくらい暑く、一気に汗が吹き出します。ようやく白馬尻に到着、アイゼンを着け衣服を整えて、出発です。
大雪渓上は先ほどの暑さとは程遠く心地よい涼しさに、皆さんの元気な声が聞こえます。中盤になると雪渓の幅は狭まり、点々とベンガラがまかれています。霧も立ち込めてきます。落石などが多く見られるミックスと呼ばれるところを踏み跡とベンガラを目印にし、方向を見失わないよう慎重に通過します。
左側からせまってくる崖近くを通らざるをえない状況でもあり、リーダーからも緊迫した声で次々と指示が出されます。「左側に寄りすぎない、耳をすませて自然の音を聞く、落石に注意して、一歩一歩しっかり歩く…」小休止を繰り返しながら全身の神経を集中して登り切ります。
今年は例年になく雪渓が溶けているとのことで、上部の小雪渓はクレパスが大きくなっていて通過できず岩室跡あたりで草付きの道に取り付きます。
避難小屋に至る前あたりから高山植物の素晴らしい群落に目がいくようになり、白馬山荘までカワイイ!キレイ!スゴイ!との歓声の連続が途切れません。
頑張って登ったご褒美を頂きます。
夕焼けは曇り気味でしたが、それでも広大な雲の広がりがうすい朱色やほのかな桜色に染まり、時には夕日が雲の境目を美しく輝かせながら沈んでいきます。
翌朝はよく晴れ渡り風も無く、三国境、小蓮華山、白馬大池までの稜線漫歩を楽しみます。
予定より早く立ったおかげで白馬山頂を下ったところでライチョウの親子に遭遇!母鳥と雛が3羽、朝の光の中を忙しく食事中でしょうか?可愛らしい姿を見せてくれたので皆さん暫くにこやかに見とれています。
朝食、小休憩をとりながらの白馬大池までの道は実に楽しく爽快なコースが続き、思わずこの道がいつまでも続いてくれたらよいな…とつぶやいてしまいます。
白馬大池で大休憩を取り、蓮華温泉へと向かいます。くだりの蛇紋岩(注1※)の道は、昨夜降った雨のため滑りやすくなっていて気をぬく間がありません。それでも軽いおしゃべりをしながら山道を楽しむ!さすが山の大好きな皆さんです。
蓮華温泉到着!入浴、ここでお名残惜しいのですが2人のメンバーは帰京しました。後泊のメンバーが食事を済ませ外に出てみると満天の星が輝いています。その上おまけに大きな流れ星が白く輝く尾を引きながら流れていきます。
よく晴れた翌朝は、露天風呂を目指します。 女性用の薬師の湯は湯船に入ると目の前に雪倉岳、赤男山、朝日岳がまるで手を伸ばせばとどくくらいに見えます。
薬師の湯、最高です!
このように変化に富んだ山行を企画していただきましたこと、無事の下山に心を砕いていただいたこと、楽しい山旅を共に楽しめる仲間に恵まれたことに感謝いたします。
(注1※)蛇紋岩:地球深部のマントルを構成する「カンラン岩」が地殻変動などで、海底や地表に現れた際に水と反応してできたもの。
※白馬エリアでは地表に蛇紋岩が表出しており、温泉が存在する珍しい蛇紋岩エリアである。地表分布は世界でも屈指の規模である(東京工業大学地球生命研究所資料より)
①細野諏訪神社前②オニアザミ③キバナノカワラマツバ
①ハッポウタカネセンブリ②ミヤマクワガタ③ミヤマダイモンジソウ
①八方の道②グローブインスカラの夕食③グローブインスカラ
①グローブインスカラの前で②親子かな?③長野オリンピックとスカラのロゴ
①キヌガサソウ②ウルップソウ③大雪渓
①大雪渓②大雪渓③岩場で休憩
① 葱平付近周囲はお花畑②チシマギキョウ③ミヤマシオガマ
①タカネツメクサほか②白馬山荘と白馬岳・稜線から③チングルマ
①白馬山荘前から雲②白馬山荘前から日没③白馬岳山頂
①白馬岳山頂②白馬岳山頂③ライチョウ
①白馬大池を望む②小蓮華山過ぎの縦走路③タテヤマリンドウ
①ハクサンオミナエシ②蓮華温泉への下り③蓮華温泉ロッジ