「安達太良山 山行報告」
ueki.N
10月6日~7日 参加者 4名
6日火曜日、別名「乳首山」とも呼ばれ、多くの登山者に愛されている安達太良山に登る。 ロ-プウエイ山頂駅、1350mまでの10分間のランデブ-を楽しむ。
コロナ禍で、至る所に消毒液が置かれ、ゴンドラ内には薄い膜が対面に張られていた。
薬師岳展望台の碑に「この上の空がほんとうの空です」とあり、大勢の観光客やハイカ-で賑わっていた。
一面に広がる紅葉を愛でながら山頂を目指す。ドウダンツツジ、ナナカマド、ウルシが赤色に染まり、常緑樹の緑と美しいコントラストを見ることができた。
山頂ではガスが湧いて展望がきかなかったが、時折、雲の切れ目からほんとうの空を眺めることができた。至福のひと時を過ごした。
県営くろがね小屋では、親切な小屋番さんが温かく迎えてくれた、来年から建て替え工事に入るそうで、しばらくは利用できないのは残念。
あの乳白色のかけ流し温泉は、三本の指に入る名湯である。
この小屋の昔からの定番、夕食のカレ-は良く煮込まれていて美味かった。
翌7日、早めに勢至平分岐経由で奥岳登山口に下山。
車で土湯温泉へ向かい、沼めぐりに出発した。
コナラ、ブナ、アカマツなどの色付いた、鬱躁とした樹木の下道を男沼に向かう。
熊出没の看板があり、声を出しながら進む。
綿あめのような甘い香りに包まれた一画があった。後で調べたところ秋に香りを放つカツラの木であった。誰にも出会わない静かな沼であった。
対照的に明るい風景の女沼は、土湯八景の一つで、土湯の名産である大型のこけしが建っていた。
「女沼こそ 水も澄むらめ 舵とりて 波間に返る かずの釣舟」と和歌が書かれていた。
露天風呂もある土湯温泉で一浴後、帰京した。
二日間天気にも、メンバーにも恵まれ、楽しい山行だった。
「ほんとうの空をめざして」 Moro Y
『10月6日.曇り気味ではあるが、時々青空も覗く穏やかな天候に恵まれ安達太良山登山に出発しました
高村光太郎 作「智恵子抄」の詩に詠まれた「 本当の空…」に出会えるかしら
と、楽しみにして参加しました
奥岳登山口駐車場に到着。準備体操を済ませ、ロープウェイに乗車、山頂を目ざします。
薬師岳展望台には「本当の空…」の碑が建てられていて思わず上を見上げると頂上の岩峰だけが雲に包まれていました。
五葉松平で昼食、快適なピッチで登り、峰の辻分岐をすぎて岩峰の根元に到着。5分ほどで登頂。
湧き上がるガスの合間から時折明るく美しい青空が見える。
峰の辻分岐を経てくろがね小屋に向かう登山道には、紅葉したドウダンツツジやナナカマドの実、漆の葉、草の紫、朱、黄、浅葱色や松の緑…様々な色彩が鮮やかに輝き『錦』ということばが良く当てはまる。
途中、座り込んで紅葉を愉しむ人々も見かけた。
ナナカマドに囲まれたくろがね小屋に到着。
チャコールグレーのシックな小屋に紅葉が似合っている。
7日はチェックアウトを早めに済ませ、勢至平分岐を経て下山。
ここでも紅葉や淡い緑の森の道をゆったり歩いて駐車場に到着。車での帰路の途中には男沼、女沼の豊かな自然、土湯温泉までも愉しむことができ、大満足の山行でした。
リーダーのUさん同行のみなさん大変お世話になりましてありがとうございました。
安達太良をたずねて Fujishita m
コロナの影響で山はじっと我慢の子の日々を過ごしてきたので、歩けるだろうかという不安を持ちつつ当日(10/6)を迎えた。
北千住駅で4人揃ったところでいざ出発!皆マスク着用である。
ついていけるか心配だったが、不安より山道を歩いているという喜びのほうが大きかった。一歩一歩前へ、山に来ている、歩けるって何て幸せなのだろうと思った。
喜びに満たされた2日間、錦織りなす山道、紅葉黄葉に彩られた山の中のくろがね小屋
白濁の温泉、美味しい名物カレー、馬車道の森の道、二度と行けそうにない男沼では、珍しい綿あめの匂いをさせる桂の木(調べてくださったUさんありがとうございます)イノシシがミミズを掘った跡(真新しい)、人の手が入らない森や沼では少し引け気味の私。貴重な体験だった。最後に土湯温泉の透明の湯でぬくもりに満たされた。
おかげ様で無事に戻れました。仲間と共に登る山、自然の美しさ、自分の小ささ、中断されたことで自分の中の山の位置を気づかされた。
計画準備してくださったUさん、ご一緒してくださった皆さんありがとうございました。
また2日間運転してくださったFさんありがとうございました。
(左)ロープウエイ駅の前で (中央)安達太良山頂 (右)山頂直下クサリ
(左)くろがね小屋への道 (中央)くろがね小屋 (右)土湯温泉・女沼
(左)ほんとうの空はこの上です (中央)五葉松平 (右)雲の中の山頂を望む
(左)仙女平辺りからの二本松市(中央)ドウダンツツジ(右)ガスの中の山頂
(左)霧に包まれた山頂 (中央)峰の辻分岐(右)紅葉に足を止めて
くろがね小屋