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公益社団法人日本山岳会

里山歴史研究会No.52 「北八ヶ岳 苔の森」報告

里山歴史研究会「北八ヶ岳 苔の森(丸山の森、高見の森、ヤマネの森、もののけの森、白駒湿原、白駒の森、黒曜の森)」報告  

                                             Ueki N   

2022年10月1日~2日(土日)

参加者5名:男性2名 女性3名        

 茅野駅発の満席のアルピコバスに乗り麦草峠で下車、丸山を目指す。

この一帯は、苔の森とコメツガ、しらびそ、トウヒなどの原生林として日本でも有数の神秘的なエリアである。丸山の森の巨岩の急登に汗を絞られる。美味しい揚げパンで有名な高見石小屋に着いたが、販売時間を5分過ぎているのでパンはあるが売れないとのこと。その対応の仕方に各人、頭に血が上り、高見石からの展望台を素通りしてしまった。

高見の森から白駒の池に向かってかなりのゆっくりペースで下る。2年前の火災後、新装なった旅館のような白駒荘を通過。眼前の透き通った池と桟橋にJR東日本のコマーシャルの吉永小百合を思い出す。

今夜は、二代目山浦氏の営む青苔荘に泊まる。心のこもった手料理が部屋の老朽化を充分カバーしている。その品数と美味しさを堪能した。小さな風呂も、電気シーツの心配りも有難かった。山道の修理も担う小屋の経営はかなり難しいように思えた。

この夏、元国立科学博物館研究員の樋口正信氏の苔の観察会に参加した。ヤマネの森、もののけの森、白駒の森、白駒湿原の一面の広がる青い苔の美しさに目を奪われた。

若い頃は、縦走路を駆け抜けるように歩いていたが、こんな静かな寄り道の良さを知る事ができて貴重な体験であった。                     以上

  ◎「この大切な森を守ること」                                                              Saitou H

 白駒池と苔の森に癒された山行だった。

毎週のように雨が続き、心が少し元気をなくしていたから、この日の太陽と青空に心が躍った。自然はこんなにも人間の心を癒し、受け入れてくれるものなのだと改めてその偉大さに脱帽した。今回、苔のかわいらしさと生命力に魅せられ、森の中で様々な命が脈々とつないで生きていることを感じた。この森を守っていかなければいけないと感じた。姿を見ることはできなかったが、ドラミングしていた鳥やヤマネなどの動物や鳥たちの森を人間が壊してはいけないと感じた。             以上

            

  ◎ 「白駒池と美しい苔」                                                                   Shimizu S

 お天気に恵まれバス停麦草峠から石がゴロゴロの急登と美しい苔の絨毯を通り

青苔荘に向かう。到着後は早速、ザックを置き白駒池に向かう。ナナカマドが赤い

実を付け紅葉が始まっている。白駒池は2100m以上の湖では日本最大の天然湖だ。透き通る水、水草も綺麗だ。夕方は湖面が鏡になっていて山の緑と紅葉を始めた赤や黄色が幻想的に映りこんでいる。歩く人もいない静かなヤマネの森までピストンした。

朝晩はダウンジャケットを着る程に寒い。夕食後に外に出て星空を観察したが寒く長い時間の観察は諦める。 翌朝は早起きして白駒池へ、池からは白い水蒸気が空に向かい上がっている。朝日が上がる頃、再度、湖面を見ると朝日が湖面にあたり湖面がキラキラの金や銀、赤や白で天からのお迎えがきたように美しい。白駒池周辺は485種類もの苔の森。

苔をパンフレットと確認して楽しむ。

帰りのバスの時間が迫ってくるなか黒曜の森への道に入る。白駒の奥庭の先に行き、

石楠花と岩と苔の明るい箱庭のような木道先の「黒曜の森」に到着。

フウリンゴケを探すが見当たらず、替わりに黒く光るガラスのような黒曜石を見つけることが出来た。

春の石楠花が咲くころ、花と岩と苔の共演を楽しみに訪れてみたい。    

                                  以上 

      こちらより写真をご覧くださいNo52kitayatu-4

               No.52kitayatu-6 

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