秋集会(2019R01年11月8日)報告 東京都府中市 多磨霊園~浅間山
○日時:2019年11月8日(金)
○場所:東京都府中市 多磨霊園~浅間山 茶寮おもだか
○参加者:会員6名
通信第2号に秋集会の予告が出たとき、えっ多磨霊園に? と思いました。
なぜなら、そこに伯母のお墓があるからです。
5月に伯母の墓参に行ったとき、武蔵小金井駅に車で迎えに来てもらい、ついて歩くだけで墓所の標記さえ分からないのです。
正面から入るのも初めて、入り口も広い、自家用車、何台入れるのだろうなどと思う。
園内をバスが走っていることにも仰天でした。
Yさんから霊園の案内図や資料をいただき、歩き始める。
朝方は寒かったけど今は雲一つない晴天、防寒具はザックの中に入れっぱなしの小春日和です。
みたま堂の静かで明るい雰囲気に優雅さが感じられました。
ドーム型の虹を思わせるような礼拝堂のここでは、中央の高い円錐形の塔から流れ落ちる水を挟んで、お参りするのだとか。
極楽を感じた気分です。
合葬墓地~芝生墓地~外人墓地とたどる。
外人墓地の十字架は少ないなあと思いながら、お彼岸にはお参りがあるのかなどと思ってしまう。
月と星の墓石もあり、どこのお国などと思っているうちに、水の出ていない大きな噴水塔が見えてくる。
左手に見えてきた7区の名誉霊域、もう広くて大きな東郷平八郎墓・山本五十六墓。
子供の時は偉い人だったはずなのに、こんなに大きなお墓だとちょっぴり戦争の記憶がある私は複雑な気持ちになる。
次は随筆や紀行文などの大先輩、田部重治墓。
【田部重治氏の墓前にて】
太郎平の小屋の入り口の看板は、昭和40年田部重治の揮毫によるものだったとは知りませんでした。
看板バックに記念写真を撮るだけで、実物はよく見ていなかったのが本当に残念です。
墓前に立つとなぜかわびしく、お線香を持ってくればよかったと悔やまれました。
手を合わせて木暮理太郎墓へ。その前の万霊供養大石灯篭の大きいこと‼
仰ぎ反りかえって見上げたりしているうちに正午。
【万霊供養大石灯篭】
少し休憩しておやつなど食べて出発。
山田二郎・元会長の揮毫による木暮さんの墓誌碑は立派なものでした。
【木暮理太郎氏の墓前にて】
さあ次は私がお参りしたいと願っていた槇有恒墓。
私は日本山岳会に入る前に、槇さんにお会いしたことがあります。
それは徳本峠でのことでした。
喘ぎつつやっと徳本峠に到着、景色は後回しにして、お腹の空いていた私たちはもっていた食料すべて出して食べていたところに年配の男性が、話しかけてきました。
紅茶と物々交換して楽しく過ごしていると、そこに少しおくれていた私たちの連れが到着。
その中にいた渡辺正臣さんは、年配の男性を見るなりすぐさま駆け寄って目の前に立ち、会員番号などと共に自己紹介をしているのです。
先輩なのかしらと思ったくらいで、槇さんとは知りませんでした。
入会してからは、遠くからお姿を目にすることはあっても、お話をするなんて機会はありませんでした。
お茶のお礼もしたかったし、槇さんの墓参はどうしてもしたかった。
目の前の槇さんの墓石は簡素で、ケルンに似せたのかなと思った位でした。
願いが叶い幸せなひとときでした。
【槇有恒氏の墓前にて】
園内の木々もたくさん見て歩きました。
台風で折れたであろう痛々しい桜もあり、自然の脅威を目の当たりにしました。
霊園をはなれる直前にOさんが拾った木の実は、府中名木のひとつで名前は、モミジバフウ「紅葉葉楓」の実でした。
いよいよ霊園に隣接している都立浅間山公園に。
石垣の上を通るような道を行くと道標がありすぐに立派なキスゲ橋が見える。
【キスゲ橋を渡る】
公園に入ってからは土道なのに2日前の雨のお陰か土埃もたたず快適な道が続く。
木も草も山全体が良く手入れされているのがわかる良い道だ。
麻ひも・ビニールひもで囲いのしてあるところは保護しているようにも見える。
大切に自然を保護しているのがわかりほのぼのとした気持ちに。
【浅間山 頂上】
ほどなく東屋のある広場が見えてきた。ベンチもたくさんあり、子供たちの自然活動にも使われているという。
広場を過ぎると右手に関東の富士見百景の案内板。
今日は残念ながら富士山は見えなかったけれど午前中なら丹沢を前景に見られたかもしれない。
気持ちの良い道を進むと小さな神社の前に人見四郎の墓跡。
墓跡とはどこかに移したの?
人見四郎とは何者、木陰のうえに黒い石なので読みにくいが鎌倉時代の武士のお墓でした。
下り道になったらそこはもう轍の道、右に歩いていくと左手にグラウンドが現れ、進めばゴールのグラウンド前のバス停でした。
こんな森林浴ができる近所にお住いの方々は幸せだよねとうらやましく思いました。
ここから待ちに待った昼食。古民家カフェ「茶寮おもだか」に向かうことに。
スマホを使えば行けるかなと思った程の複雑な道。
別な通りのバス道に出たら目指す「茶寮おもだか」。
残念ながらランチは品切れだったけれど、ここでコーヒータイム。
満席で待つことになり座敷に通される。
私の育った村の庄屋さんの家屋に似ていると思い見回すと、座敷がいちばん高く次は板の間、もう一つ板の間、土間と段差があることなど懐かしかった。
古民家に相応しい高い木々や庭の植木、草花。
隣家も視界の邪魔にならず、穏やかに待つことが出来た。
それぞれの好みの飲み物を頂いた後はバスで東府中駅に出て、翌日予定のあるKさんがここで別れて帰宅に。
残った5人は駅前のイタリアンレストランに、ランチタイム終了5分前に入店して、ランチ料金で昼食兼夕食を済ませることになりました。
大先輩方のお参りを済ませた後の充実感が、食事の美味しさを高めてくれました。
計画から下見を何回かしたであろうYさん本当にありがとうございました。
心からお礼を申し上げます。