日本山岳会越後支部山行委員会企画
トラバース道と起伏の激しかった 初秋の初雪山1,610m
日 時:2023年10月7日(土)~9日(月)
メンバー:10名
初雪山は、飛騨山脈の富山県朝日町にある標高1610mの山。栂海新道の朝日岳から犬ヶ岳に向かうと左側に大きく聳える山です。山頂へは積雪期か残雪期の登山に限られていましたが2007年北又林道、越戸峠からの巡視路が整備され、雪の無い季節にも登れるようになった山です。山頂は気象観測用の高いポールがある平らな草原で展望が良い山です。
初雪山は今回で2回目の登山である。先回は2011年東日本大震災が発生し3月から4月末まで岩手県への災害支援で山に行くことが出来なかったが連休期間は休みが取れ、それならと思い急遽、残雪の初雪山に出かけることにした。当時、夏道があることが分からず夢創塾から大地山経由で一泊二日の残雪登山であった。今回は2007年、道が整備され無雪期にも登れる越渡峠からの入山とした。
10/7(土) 越後支部会員の山荘に集合し懇親と情報交流を図り19時就寝とした。不安定な天候であり、実施か否か悩んだが、1時頃には満天の星空であったことからタクシー会社に決行の旨を伝え、8日、5時に親不知観光ホテル駐車場でマイクロバスを待機するよう依頼した。
10/8(日) 山荘を早朝4時半頃、マイカーに分乗し親不知観光ホテル駐車場に向け出発。早速準備を整え5時頃マイクロバスとタクシーで北又林道にある越渡峠に向かった。峠には石碑があり広場になっている。石碑の前の杉林からいよいよ登山開始、登山道はトラバース道が多く草が刈り払われ整備された道となっていた。こんなに良い道と呆気にとられた。途中の木々の間から雪をまとった朝日岳を見ることが出来た。あの猛暑が終わり紅葉はこれからと思ったら標高2,000m以上は冬の状態である。整備された単調な道を進み右側の標高1388mのピークを見ながらトラバース道を進むとトラロープが設置された急斜面の下りとなり、その先が水場となっていた。
さらに小高い斜面を上ると平坦なブナ平となりテント1~2は張れそうなスペースがある。ここから整備された登山道を進むと最低鞍部となり、さらに上り返すと標高1491m白金ノ頭の三角点であった。ここまで歩行3時間40分、ここからやっと初雪山の山頂に設置されているポールを見ることが出来た。今回の核心部はここからであり、トラロープが至る所に設置された足場の悪い、ぬかるみのアップダウンの繰返しの登山道である。標高1382mを越え山頂手前の標高1530mまではロープと枝に掴まりながらの登高であった。
ここからは緩やかな斜面を進むと平坦となり気象観測用のしっかりしたコンクリートの保管庫が設置され、その脇にポールが立つ初雪山の山頂に着くことができた。
山頂は広く平坦な笹原で正面には犬ヶ岳と雪をまとった朝日岳、遠方にはぼんやりと劔岳、毛勝山、僧ヶ岳などを展望することができた。山頂まで5時間半、30分ほどの休憩をとり滑らないように注意し越渡峠に16時半過ぎに到着。
すでにマイクロバス、タクシーは待機し今日の宿泊先、親不知観光ホテル17時半頃に着き、早速、入浴後、今回の反省会とした。
10/9(月) 朝食後、解散とした。
【参考時間 GPS軌跡から 登り5時間半、下り4時間半】
越渡峠(6:00)~1208m(7:47)~1491m(三角点)( 9:42)~1469m(10:07)~1382m(10:48)~初雪山山頂(11:34~12:10)~越渡峠着(16:35)
報告者 渡辺 茂