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公益社団法人日本山岳会

栃原峠(303m)を歩きました‼

越後支部80周年記念事業山岳古道調査
栃原峠(303m)を歩きました‼

〇期日   令和5年11月22日
〇参加者  松井潤次、和田 守  2名
〇地図   国土地理院1/25000   小出

 南魚沼市五箇から魚沼市堀之内に至る旧三国街道筋に位置する標高303mの栃原峠を調査した。三国街道は中世から関東と越後を結ぶ重要な道路として整備され、上杉謙信の関東遠征にも使われたとされる。江戸時代に入り、参勤交代にも使われていたが、当初は小出を通っていた。
 しかし、魚野川の渡河を嫌い、浦佐宿から五箇を通り栃原峠を越えて堀之内宿へ抜ける峠道が万治年間に整備されていった。

 現在、県道128号町屋堀之内停車場線が栃原峠を通っているが一般車両の通行は少ない。県道128号線堀之内側標高170mと浦佐側標高220m付近に三国街道栃原峠入口の案内が設置されている。堀之内側から入ってみたが、堰堤付近から先はヤブで不明瞭のため浦佐側から歩くことにした。
 入口の路側帯は5~6台駐車可能で広い。旧三国街道(栃原峠)の案内板は新しい。峠へは幅2mほどの広幅の刈り払いされた道を登る。杉林の道中は途中、道祖神もあり街道の雰囲気を感じることができる。

 15分程で「栃原峠」に着いた。県道に平行して進むと先に赤い鳥居が数基眼に入る。杉木立の中に「赤坂万倍稲荷」の社が建って一対の狐の石像が迎えてくれる。境内には上杉謙信公「手植えの杉」や「首無し地蔵」が佇んでいる。神社から左に下ると、すぐに県道で駐車帯があり、遊歩道の案内板がある。三国街道は県道に沿って下るが、道形は不明瞭であり、栃原峠からは月岡御岳遊歩道を辿って堀之内側へ下ることにした。
 神社から急坂な遊歩道を登り稜線にあがると、眼前に越後三山の勇姿があらわれ、魚沼の田園地帯が眼下に展望できる。東面は崖となっていて、注意が必要だ。アップダウンの道を進むと標高366m地点の電波塔に着く。広い平坦地となり林道の終点のようだ。

 林道の左に「栃原峠まで1.4km」の道標があり、ここから左の登山道に入る。
 小さなアップダウンを繰り返しながら稜線を進むと眺望の良い標高326m地点に鐘や東屋が整備され、絶好の休憩ポイントになっている。ほどなく標高306mの「御嶽山」に到着。木立に囲まれた頂上には御嶽山大神の大きな石碑が建ち信仰の山としての雰囲気も感じられる。傍らには三角屋根の架けられた休憩小屋が地元の方々によって建てられていた。小屋を過ぎると急な下りとなり鐘のある分岐をブナ林方面に下る。紅葉の終わった落葉を敷き詰めたブナ林の中を気分よく下ると御嶽山登山口に着く。月岡公園までは舗装された林道を歩く。

栃原峠 入り口          途中の双体道祖神

赤坂万倍稲荷神社         謙信公 手植えの杉

遊歩道の登り          稜線上から越後三山の眺望

御嶽山大神 石碑             御嶽山

ブナ林                下山口

コースタイム
 栃原峠入り口12:30 → 12:45 栃原峠 → 12:50 赤坂稲荷
 → 13:20 電波塔 → 14:00 御嶽山 → 14:40 御岳山登山口

松井潤次 記

支部

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