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公益社団法人日本山岳会

フォットスケッチ同好会 尾瀬山行報告

フォットスケッチ同好会 尾瀬山行報告

遠藤俊一

実施日 令和6年10月14~15日
参加者 8名
コース 鳩待峠~山ノ鼻~尾瀬ヶ原~十字路~平滑ノ滝~十字路 弥四郎小屋(宿泊)、弥四郎小屋~山ノ鼻~至仏山~鳩待峠
 紅葉の尾瀬を写そうと尾瀬ヶ原、至仏山を巡る山行を企画した。例年であれば錦秋に彩られた尾瀬の山々が広がっているはずであったが、いつまでも続いた猛暑の影響か、ようやく黄色に色づき始めた木々が広がっているちょっと残念な光景であった。
 しかし尾瀬ヶ原の草紅葉は今が盛り。青空を写す池塘にはオゼコウホネやヒツジグサの葉が橙、緑と色とりどりに浮かぶ。木々の紅葉はまだまだだが、草紅葉が一面に広がる田代の一枚を切り撮ろうとカメラの操作に忙しい。木道の先には燧ヶ岳、振り返れば至仏山が登って来いよとデンと構えている。こんな景色とさわやかな空気に包まれて歩を進めればいつしか十字路の弥四郎小屋に到着だ。三条ノ滝までの予定であったが、滝の下までは崩落があり通行不能とのことで、平滑ノ滝までの往復とした。かつては登山道からよく見えた滝であったが、いまは木々の間からわずかに垣間見える程度だ。
 翌朝は朝霧が白樺林を覆い、また燧ヶ岳上空は朝焼け雲が漂い、絶景の尾瀬が広がっていた。
朝食の時間もそこそこに、6キロ先の山ノ鼻目指して出発だ。朝の尾瀬は行きかう人も少なく、静かな田代の木道をひたすら進み、いよいよ至仏山への登りだ、自然保護のためこの道は登り専用だ。樹林帯の急坂をひたすら登る。1640m付近でようやく森林限界に達して尾瀬ヶ原が眼下に広がり、気持ちにゆとりが生まれる。だが登れども登れども山頂が見えず、もう一息もう一息と息を弾ませながらの登りが続く。山ノ鼻から約3時間弱、ようやく山頂到着。鳩待峠から来た多くの登山者で山頂は大賑わいだった。
 鳩待峠へは、小至仏山を下るまで登山道上の露出した岩石が摩耗しているので、滑らぬよう注意を払いながらのゆっくり下る。やがてやわらかな秋の陽光をうけた樹林帯に入るともう鳩待峠は近い。定時のバスが出たばかりだったが、乗り合いタクシーが出発するとのことで戸倉駐車場へ。
 紅葉はまだまだだったが、天候にも恵まれ秋の2日間をいっぱい楽しめました。

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