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公益社団法人日本山岳会

2022.6.19 定例山行 越前禅定道(平泉寺~伏拝)

2022.6.19 定例山行 越前禅定道(平泉寺〜三頭山〜中の平〜法恩寺山〜寒風〜伏拝~中の平~三頭山~平泉寺)

天候:曇のち晴れ

参加者:山本(L)、田路、山田、小寺、長谷川久、曽我、亀田、森永、高橋、竹内

コースタイム:7:00平泉寺出発⇒ 8:20 三頭山⇒ 9:35中の平⇒10:45法恩寺山⇒11:10伏拝(昼食)⇒13:55 三頭山⇒ 15:10平泉寺

感想:古くから神仏の坐す山として崇拝されてきた白山は越前の僧泰澄により養老元年(717)年に開かれたとされている。その後三方(越前・加賀・美濃)の馬場が開かれ平安時代前半には御前峰に至る禅定道と呼ばれる登拝道が既にあったようである。

福井県勝山市平泉寺白山神社から白山(御前峰)に至る越前禅定道は平成8年に文化庁の歴史の道100選に選定されている。今回は起点である平泉寺から伏拝までの区間を往復した。朝6時に福井市を出発する時点では小雨だったが徐々に日も差し今年一番の暑さとなった。苔むした境内を進み御前峰、大汝峰、別山を祀った三社殿を越えてさらに石段を登ったところにある奥の院「三の宮」の裏手が出発点となる。三ノ宮から三頭山へ向かう経路は尾根ルートと谷ルートがある。両道は尾根筋で合流するが往路は尾根ルートを選択した。最初は緩い登りだがその後急な登りがしばらく続きその先の小さな平坦地に劔之宮がある。現在は小さな社であるが白山本道十二宿の第一宿に相当するらしく周囲には石材も散乱している。尾根筋をさらに進むと三頭山分岐にでる。平泉寺からの尾根、法恩寺山へ延びる尾根、大師山へ延びる尾根が交わる三頭山頂は平坦でベンチもあり休息にはうってつけである。三頭山頂から中の平までの道は平坦で整備されている。途中で広域基幹林道「法恩寺線」を横切るが林道をすぎると児卒都婆の案内版がある。登山道からは死角になるが道を外れて少し登ると児卒都婆(稚児堂跡)の祠がある。今まで案内板には気づいていたが今回初めてお参りした。近傍には弁ケ滝と樹齢500年を超えるねまり杉もあるが時間の都合で先を急いだ。中の平は白山十二宿の第二宿「釈迦之原」に相当するとおもわれるが遺構はなく現在は立派な避難小屋が建っている。屋外にテーブルや水道もあり法恩寺山や経ヶ岳登山の拠点になっている。かつての法恩寺山への登山道は平成5年にオープンしたスキージャム勝山のコース内に含まれ通行できず、スキーコースの南側を頂上手前まで急峻な階段状の登りが続く。法恩寺山頂手前には比較的なだらかな部分があり法音寺跡あるいは法音教寺跡といわれる遺構がある。法音寺跡からは数分で法恩寺山頂に到着する。山頂からは360度の眺望がきく。今回は雲に一部覆われていたが晴天時には白山三山が見渡せる。伏拝までは10数分で到着。雲が多かったがそれでも時折隙間から白山を拝み見ることができた。記念撮影しゆっくり昼食をとり帰路についた。かえりは法恩寺山頂を経由せずスキージャム勝山のゲレンデを一部通行して登山道に合流した。また三頭山から平泉寺までは尾根ルートと谷ルート二手に分かれた。谷ルートは以前よりも草が生い茂り一部わかりにくいところもあり平泉寺到着は尾根ルートに比べると30分程おくれた。しかし尾根ルートに比して花の種類は多く、古道の趣もより強く感じられた。【山本 記】

平泉寺白山神社参道      白山神社社殿           剣之宮               尾根道の堀切

稚児社               中の平               山頂へ

  

法音教寺社             法恩寺山頂にて           伏拝から白山

伏拝にて              下山、谷コース        谷コースの石畳                      【撮影 山本】

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