8月慰霊碑登山 「山の安全を祈る集い」報告
日 時 2025年8月3日(日)
出 発 牧ノ戸峠
集合場所 久住山御池遭難避難小屋近く遭難慰霊碑前
催事開催 午前11時00分
安東支部長より近年の遭難事故について
慰霊法要 九重山法華院白水寺弘蔵岳久院主
「山の安全を祈る集い」は、昭和5年8月11日、強風と雨の中避難小屋を目指すも力尽き山肌にひれ伏す、二人の若者のご冥福を祈ると共に、安全登山を改めて願う行事という二重の意義をもった伝統行事のように感じられます。
近年の登山事故や安全対策についての報告を聞き、改めて「登山は喜びと同時に危険と隣り合わせである」という事実を認識しました。地図、装備、天候、体調、すべてが揃って初めて安全は保たれるのだと感じさせられました。
昼食を取りながら参加者同士で話した山の思い出、危険体験、道具の工夫などの語り合いは、山を志す者どうしの絆を深めてくれました。互いの経験を聞くことで、自分の知見も広がるとともに、慎重さを忘れてはならないという思いが強まりました。
下山の道でも、足取りは軽くはないものの、仲間の無事を願いながら歩む道は、心なしか優しさと充実を感じるものでした。牧ノ戸峠に戻り「全員無事」の声を聞いたときは、ほっと胸をなでおろし、この行事の意義をあらためて感じました。
この「山の安全を祈る集い」が、ただの儀礼ではなく、登山安全の意識を継承し、山を愛する者たちの心を結びつける場であることを実感しました。次回以降も、より多くの人にこの集いを伝え、共に安全と祈りを分かち合える仲間が増えてほしいと願っています。
(報告 中野稔)