【報告】講習会スタッフ・サポーター研修会
日程:2025年8月31日(日) 日帰り
場所:御岳山~大岳山
集合・解散:JR御嶽駅(集合8時06分、解散:17時00分)
参加者:支部メンバー6名(リーダー研修対象者2名含む)
天候:晴れ
目的:
(1)サポーター各々のスキル確認と向上
①心構え、受講生との関係・コミュニケーション。
②集合時/終了時、スタッフミーティング及び全員(受講者)ミーティング。
③山行中の注意事項(先読みの行動・休憩時の注意・危険個所の周知と対策、など)。
④パーティ把握:点呼・歩行ペース・休憩タイミング/場所・体調管理・登山マナー・声掛け。
⑤トラブル対策(ケガ・熱中症・体調不良・事故発生時の対応)、110番通報の仕方など。
⑥登山一般スキル(ルート把握/エスケープ・地図読み・気象・装備・ロープワーク・ツエルト等)
(2)スタッフがサポーターへの指導を行う事で、スタッフ自身の再確認を図る。
(3)研修会を通じて、東京支部の運営ノウハウを蓄積する
今回の研修登山では、座学と実践を通じて登山におけるリーダーの役割を体験する機会を得た。座学では飯田講師からコミュニケーションの重要性、人数確認の徹底、先を見越して行動するための想像力など、楽しく安全な山行を支える基本的な考え方について学んだ。
10時、御岳ビジターセンター出発。サポーター2名が交代でリーダー・サブリーダーを担当。講師の指導を受けながら実践登山を開始。間もなく、武蔵御嶽神社に到着し、永田講師より狼信仰や御嶽講の文化について説明を受け、御岳山が信仰の山として親しまれてきた背景を学ぶ。天狗の腰掛け杉付近の分岐で、地図確認を怠りルートミス。サブリーダー役の声掛けで地図アプリを確認し、正しいルートに修正。判断と連携の重要性を実感する。奥の院峰への急登では、登山者とのすれ違いに際し、登り優先の原則を意識しつつ、状況に応じた柔軟な判断とメンバーへの声掛けが円滑な行動に不可欠であることを学んだ。11時50分ごろに奥の院峰に到着し、リーダー役を交代。行動時間の制約により昼休憩は取らず、小休憩で食事を済ませる形式にする。12時15分ごろ鍋割山到着。大岳山に向かって出発するも、鍋割山分岐にて当初の目的地・大岳山は講師の助言により時間切れと判断し、目的地を旧大岳山荘へ変更。鎖場・岩場を通過し、13時すぎに旧大岳山荘付近に到着。付近の神社は神聖な雰囲気であった。下山ルートのアクバ峠の分岐でルート間違いの不安があったが、地図アプリで正しいルートを確認。沢までの道を下り、ロックガーデン付近では歩きやすい道になった。安藤講師より「後半の疲労時・下山時こそ、適切な休憩と気の引き締めが事故防止につながる」との指導。安全管理の視点を再確認して東屋で小休憩。15時15分、御岳ビジターセンターに到着し、研修の振り返り。高橋講師より出発前と到着後の体操の重要性について指摘あり。
16時34分 ケーブルカーに乗車し、下山。JR河辺駅「梅の湯」で入浴・反省会を実施。
今回の研修を通じて、これまでのリーダーが行っていた判断や配慮が、経験に裏打ちされた意識的な行動であったことに改めて気づかされた。安全で楽しい山行を支えるためには、知識や技術だけでなく、積み重ねた経験、先を見通す力、そしてメンバーとの円滑なコミュニケーションが欠かせないことを実感した。
今後は、今回の学びをサポーターとしての活動に活かし、参加者が安心して登山を楽しめるような環境づくりに努めていきたい。
今後の注意点
- 事前準備の徹底
地図・ルート・コースタイム・トイレ・休憩ポイント・エスケープルートなどの情報を事前に確認し、サブリーダーと共有。必要に応じてメンバーとも共有する。 - 声掛けと情報共有の工夫
出発前やポイントごとに、コース説明・トイレ案内・休憩予定などを明確に伝えることで、参加者の安心感につながる。 - 柔軟な判断と連携
登山中のすれ違いや分岐対応では、状況に応じた判断を行い、リーダー・サブリーダー間での声掛けを通じてパーティ全体の動きを円滑にする。 - 歩行ペースと体調の把握
メンバーの間隔や様子をこまめに確認し、無理のないペースで行動する。
記:17362森岡