【報告】支部山行「御岳山、ロックガーデン、大岳山」
日時:2025年9月7日
行程:御岳山、ロックガーデン、大岳山、奥の院 日帰り山行
参加者:9名(内お試し参加2名)
関東地方は2日前に台風が通過し山行当日は好天に恵まれた。今回は舘野、森岡の2名がリーダー、サブリーダーを担当させて頂いた。事前調査で登山道、ロックガーデン共に支障がない事を確認し計画通りの実施を決定した。
晴天の日曜日の朝で混雑も予想されたが、予定通りJR御嶽駅に全員集合し(07:30)、西東京バスで御岳駅バス停を出発(07:38)、約10分でケーブルカー滝本駅(407m)へ、そしてケーブルカー滝本駅を出発(07:54)、御岳山駅(831m)(08:00)に到着した。到着後駅前広場にて参加者全員に対してBriefingを実施し、今回の山行の概要説明、危険個所の把握、休憩予定ポイント、トイレの位置、そして参加者の体調の確認後ラジオ体操を行い、最初の目的地である武蔵御嶽神社、御岳山へ向け山行を開始した。(08:30)
武蔵御嶽神社(08:50)では330段あると言われている長い階段を上り、拝殿前で「本殿は鎌倉時代には鎌倉方向を向いていたが、江戸時代に徳川家康の命で東に向きを変えた」「御岳山には100柱を超える神様がいらっしゃる」「日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の際、道に迷ったところオオカミが導いてくれた」等の解説を行い、御岳山山頂(929m)(09:13)を経由し長尾平に向かった。
長尾平(09:20)からの急坂を慎重に下り、七代の滝(09:45)、天狗岩(09:56)、そしてロックガーデン(10:18)を通過、川のせせらぎを耳にしながら清涼感を全身に受け、綾広の滝(10:34)を経由し途中休憩をはさみ芥場峠(11:19)まで行程を進めた。
芥場峠を過ぎると幅の狭い登山道となり、鎖や鉄梯子が数か所あり慎重に通過した。その後大岳山の東面を巻いて大岳山荘跡前の広場に到着(12:25)。そこで少し長めの休憩を取った後、2名の参加者の方にザック類の管理をお願いし、他の参加者は軽装で今回の最大の目的地であり、奥多摩三山(御前山・三頭山・大岳山)の一つである大岳山(1266m)に向かった。途中西多摩地区でも屈指の古社で奈良時代の創建といわれ、オオカミを対象とするお狗(いぬ)信仰で賑わった大岳神社(12:41)で、特徴のある狛犬の解説を行い山頂に向かった。二等三角点の置かれた山頂(13:01)の視界は良好で遠く富士山を望むことも出来、短い滞在時間ではあったが皆満足の面持ちで山頂を後にした。
帰路は、鍋割山分岐までは来た道を戻り、分岐では鍋割山方面に歩みを進めた。分岐からの稜線上で大岳山方向を振り返り、「親指を立てたような特徴のある山容は分かり易く東京湾からも見え、船乗りたちのランドマークとして知られていた」との解説をおこなったが、樹木の陰に隠れあまり良く確認できなかったようであった。そしてルート上の余り目立たない鍋割山(1084m)(14:37)を経由して日本武尊を祀る奥の院・男具那ノ峰(1077m)(14:57)に到着した。ここには二級基準点がおかれている。ここは今回の山行で最後の目的地となる為、みな疲れてはいるものの達成感に溢れた表情をされていたのが印象的だった。
奥の院からの下山ルートは、疲れの溜まった身体で急な坂を下らなければならないので多くの事故が発生する最大注意ポイントである。出発前のbriefingでも説明済みではあったが改めて注意喚起を行い、ペース配分、休憩のタイミングに細心の注意を払って下山した。そして途中の休憩で立ち寄った長尾平にある茶店で、飯田支部長の友人である茶店のマスターの方のお話を聞かせて頂くというサプライズがあった。長尾平で休憩の後、武蔵御嶽神社隋身門前広場(16:20)で体調確認、反省会、整理体操を行い解散(16:40)した。そしてケーブルカーで御岳山駅を出発(16:58)、滝本駅(17:04)に無事到着した。
今回の参加者は豊富な登山経験をお持ちだったが、コース設定は長時間で急登を含むup downも多く、酷暑の時期の山行となる為、無理のないペース配分、こまめな休憩の設定、参加者の体調の観察、参加者とのコミュニケーション、細かい時間管理、リーダー、サブリーダー間での綿密な情報の共有と臨機応変の対応を意識しながら山行管理を行った。結果として計画通りにはいかない場面もあったが、参加者全員が無事に下山できた事はリーダー、サブリーダーにとって何よりの収穫であった。最後に稜線上で目にした緑色の毬に包まれた栗に、ふと秋の気配を感じた。
文責:17270舘野洋彰