メニュー

公益社団法人日本山岳会

【報告】東京支部個人山行「千曲川源流〜甲武信ヶ岳〜西沢渓谷」

千曲川源流歩道から甲武信ヶ岳、西沢渓谷へ

【報告】 東京支部個人山行「千曲川源流〜甲武信ヶ岳〜西沢渓谷」

日時:2025年11月8-9日(土・日) 1泊2日(小屋泊)

天候:8日:晴れ、9日:雪・曇り・雨

参加者:4名

行程:

【11/8】

10:00信濃川上駅集合(タクシー)

10:45出発〜11:45〜12:30ナメ滝〜13:50源流〜14:30稜線に出る〜15:00甲武信ヶ岳山頂〜15:45甲武信小屋着

【11/9】

6:30出発(まき道)〜8:20新道分岐(徳ちゃん新道)〜9:45西沢渓谷入口〜10:15二俣吊橋〜11:20七ツ釜五段の滝〜13:20道の駅みとみ(タクシー)〜15:00塩山駅(解散)

長野県側の毛木平(標高約1,450m)から入山、千曲川源流歩道を歩いて甲武信ヶ岳へ。翌日は西沢渓谷へ下山し散策する。紅葉と清流とが相まった晩秋の景色を期待した計画だ。

初日は青空が広がり、黄色く色づいた林の中を、緩やかに標高を上げていく。道は沢沿いとなり、明るい緑色の苔がむして次第に源流の雰囲気を増していった。沢が細くなり、水の音もささやかになった標高約2,200m付近に「千曲川信濃川水源地標」の大きな標柱を発見。沢へ降りると小さな流れが地中からサラサラと生まれている。水を飲んだメンバーからは「おいしい!」の声。これがあの大きな千曲川の源流かと思うと感慨深い。

源流を過ぎ、勾配がキツくなって奥秩父主脈縦走路の稜線に合流した。ガレ場を上り、百名山の一つでもある甲武信ヶ岳に到着! 展望がよく、国師ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、鋸岳、富士山の頭も見えている。パノラマを楽しんだ後、甲武信小屋へ。夕食前にメンバーが担いできてくれたワインを皆でいただき、まったりと歓談できた。

翌日は昼に天候が崩れる予報だったので予定を早めて6:30出発。小屋を出た途端に雪がちらつく。今秋初めてみる雪だ。標高を下げていくと時々雨も降るが、雨量は少なく樹林帯でもあるため、影響はない。冬枯れした石楠花と針葉樹の戸渡尾根をおり、徳ちゃん新道に入って標高が下がると、カラフルな赤と黄色の紅葉が広がった。途中、鹿にも出会う。

西沢渓谷は深いブルーが美しい大きな渓谷で、釜を持つ大滝や奇岩、洞穴、ナメ床などが連続して、飽きさせない渓相だ。また、周囲の紅葉が見事で、多くの観光客がここを目指して来るのも納得できる。最後の七ツ釜五段の滝は形がよく大迫力で、写真で見て想像していたよりかなり大きな滝で驚いた。七ツ釜五段の滝からの下りは、一方通行なので南側のトロッコ旧道を帰った。

西沢渓谷入口から徒歩5分の「道の駅みとみ」で軽食をとり、タクシーで塩山駅へ。駅前にできた観光案内所でワインの試飲(有料)ができることを知り、みんなで一杯ずつ楽しんで帰路へ。豊かな水を湛えた奥秩父の静かな晩秋を満喫した山行だった。

記)新井

支部

pagetop