賤ヶ岳、伊吹山探索山行
~伊吹山お花畑の不思議-日本百名山 伊吹山を訪ねる~
6月10日(土)~6月11日(日)の2日間、科学委員会主催の探索山行を開催。委員会メンバー15名の他に一般参加者24名の総勢39名でしたが、この中に京都・滋賀支部から3名、東九州支部から1名のご参加も頂き互いの交流を図ることも出来ました。
6月10日、10時に米原駅に参加者が集合し貸切バスで木ノ本へ。途次 樹木医・森林インストラクターでもある石井委員・講師から事前に採集された琵琶湖周辺の植物の解説がありました。
賤ヶ岳リフト乗り場からリフトを利用して賤ヶ岳途中までのリフト鉄柱には加藤清正をはじめとする秀吉軍の賤ヶ岳7本槍の名前が記載されていました。頂上には戦跡碑や戦没者の碑と共に折れた槍を肩に項垂れる柴田勝家の像が印象的でした。昼食をとり琵琶湖、竹生島や余呉湖を眺めながら戦国の世の羽柴秀吉と柴田勝家の戦いを偲びました。
下山後、伊吹山文化資料館の館内見学後、米原市教育委員会の学芸員から伊吹山全般のご紹介をいただき、NHKドラマ『らんまん』のモデル牧野富太郎氏が対山館を定宿として何度も伊吹山を訪れ多くの植物に学名をつけたことをお聞きしました。続いて石井講師から伊吹山の成因や地理的特性、更に歴史的文化的特性などを理由とする植生の特徴の解説や鹿の食害による絶滅種危惧種の解説をして頂きました。
6月11日は朝から雨、参加者の平均年齢が70歳をこえているものの登山道が整備されておりリスクも少ないとして予定通り決行を判断し貸切バスで伊吹山スカイライン駐車場へ。全員雨具を着て西登山道経由登山開始。途中で石井講師から生育している樹木や草花などの解説をして頂きましたがグンナイフロ、クサタチバナ、オドリコソウ、イブキシモツケ、ミヤマコアザミ等の花が雨の中でも健気に咲いていました。山頂では風雨が強かったので当初予想していた山頂での植生観察および昼食を中止、早めに中央登山道より下山しましたが、途中で間近に綺麗な鳴き声のホオジロに出会いました。
スカイライン駐車場に到着後バス内で昼食をとり帰路、日本に5つしかない国宝天守を持つ彦根城を見学し15時半に米原駅で解散としました。
石井委員・講師には2日間にわたるご丁寧な解説を頂き有難うございました。
(伊藤謙二)