集中山行2025「国東半島」を担当するスタッフは、東九州支部、国東半島トレイルクラブ、国東市観光協会のご協力で、下見をしてきました。
その概要が決まりましたので、ご報告します。
なお、下記のコース以外、ご自身のプランで参加いただいてももちろん結構です。
準備しているコース(概略)
(詳細は年末もしくは年明けに発表します。変更の可能性もあります)
(1)国東半島3泊(24日、25日、26日泊)
①25日(金)8時ホテルベイグランド発(貸切バス)→中山仙境(ヘルメット着用レベル)→大不動岩屋、旧千燈寺跡、五辻不動など→ホテルベイグランド泊(26日は③)
(2)国東半島2泊(25日、26日泊)
②25日(金)10時30分大分空港発(貸切バス)→霊仙寺、実相院→大不動岩屋往復、旧千燈寺跡、五辻不動など→ホテルベイグランド泊(26日は③)
③26日(土)8時ホテルベイグランド発(貸切バス)→無動寺、天念寺、鬼会の里、長安寺(歩いて山越え)→両子山・両子寺→ホテルベイグランドで懇親会→27日解散
(3)国東半島1泊(26日泊)
④26日(土)10時30分大分空港発(貸切バス)→無動寺、天念寺、鬼会の里、長安寺→両子山・両子寺→ホテルベイグランドで懇親会→27日解散
(27日解散後、宇佐神宮などを往復する案もあります)
★問合せ:jac-kodo@jac1.or.jp
参考
★航空機
4月24日(木)25日(金)26日(土)
羽田発→大分空港 8時5分発→9時45分着(JAL)
羽田発→大分空港 7時50分発→9時25分着ほか(ANA)
伊丹発→大分空港 7時45分発→8時45分着(ANA)
伊丹発→大分空港 7時55分発→8時55分着(JAL)
★商船三井さんふらわあ(フェリー)
神戸港→大分港(日~木曜日)19時00分発→翌6時20分着
神戸港→大分港(金・土曜日)19時50分発→翌7時20分着
大阪南港→別府港(日~木曜日)19時05分発→翌6時55着
大阪南港→別府港(金・土曜日)20時05分発→翌7時55着
★スオーナダフェリー
徳山港(山口県)→竹田津港(国東半島)1日5便、所要時間2時間
★バス
JR大分駅前、JR宇佐駅前、JR由布院駅前などから大分空港行きの便が多数出ています。
★ホテルベイグランド国東
〒873-0511 大分県国東市国東町小原4005番地
TEL.0978-72-4111
はじめて国東半島を訪れたスタッフの感想
近くて、古に寄り添う国東半島
国東半島の中に大分空港があり、羽田空港からは1時間30~40分で着いて、早くてびっくりしました。
海に丸く突き出た半島の中央にポコポコと山が見え、海の向こうには山口県と四国のどちらも眺められ、新鮮な景色でした。
宿泊する海辺のホテルでは、海から昇る朝日を浴びられます。
平安時代に作られた石造りの仁王像が、折れたり欠けたりすることなく、そのまま見られるのがすばらしく、苔の付着も不思議なくらい少なくて、表面が美しいままなのです。
恐ろしい不動明王像や優しい観音像など、さまざまです。
修験者の修行の道をたどることになるため、斜面が急だと一直線の急登となり、稜線が岩場の山も多く、岩場で修行できて充実感でさわやかな心持ちでした。
4月下旬には、長安寺や両子寺の参道両脇では、満開のシャクナゲが出迎えてくれることを期待しています。(松本)
見る者を圧倒し、入山を拒むかのような山々の風貌
百聞は一見に如かず。 国東半島という地名は知っていましたが、何がある?歴史は?山は?と言葉に窮する場所でした。
しかし、山頂からあたかも入山を拒むような山々の風貌は、見る者を圧倒し、両子山から見下ろす360度のパノラマは、疲れを一掃するものでした。
また、国東燈篭や岩山に刻まれた仏像は、厳しい山岳修験を彷彿とさせるものがあります。
個人的には計画しないであろう国東半島の体験は、一生の思い出になりました。
そうそう「槍ヶ岳にでも行ってみようか」と思っている方には、良いトレーニングになるでしょう!(ヘルメットは忘れずに!)(堀地)
山がもたらした神仏習合1300年の空間
一言でいえば「神仏習合は山にあり」です。
国東半島は古い火山で、侵食作用によって両子山から放射状に尾根と谷が広がり、
尖った針のような独特な地形(バットランドと言うらしい)が特徴的です。
この地形が六郷満山という神仏習合の文化を創り出し、現代まで受け継がれてきました。
諸所の神社、お寺の奥社奥殿は登ることも容易でない山の急斜面の岩屋に置かれています。
この地形がキリシタン大名の大友氏による迫害・抑圧、明治の廃仏毀釈を乗り越えさせました。
また僧侶・行者は地形の特徴から一度里に降りて次の行場へ向かう形になります。
里の人々との関係が近く、信仰が地域の生活に根差す要因となり、支えてきた側面もありそうです。
これらが山に残る摩崖仏をはじめとした石仏、史跡、仏像など神仏習合1300年の濃密な空間を創り出しています。
今回は寺社の由来、伝説、風俗など現地ならではの話を聞くこともできました。
国東半島は山が神仏習合を創り、育み、受け継いできたと云える貴重な場所です。
山へ登り、見て、知るほどに、この空間を密接に感じることのできる旅となります。
集中山行でこの地が選定された意味が十分にわかる調査となりました。(高橋)
わかちあいたい国東の魅力
2泊3日で参加した国東半島下見山行。
冷たい強風もあったが、からっとした良いお天気に恵まれた、素晴らしい旅だった。
良い旅となったのは、何よりも、東九州支部の方のアテンドがあったこと。
知見ある皆さんのおかげで、滞在短くも、深く濃く過ごせた。
六郷満山といわれる仏教文化が形成され、山岳地域の険しい山道を歩く「峰入り」と呼ばれる難行が行われるようになった地。
「国東の山歩きは、どこも険しいよ」と安東支部長。
高くはないが、歩いた道はどこも急峻な上り下り、そしてどの山頂(お堂がある場所)も、素晴らしい眺望だった。
訪れたのは、中山仙境、実相院から西方寺の里を歩き、大藤岩屋から大不動岩屋、尻付岩屋、旧千燈寺跡、不動山へ。
2日目は、周遊コースで両子山へ、山巡りのルートで、奥之院、両子寺へ下山。
熊野磨崖仏、真木大堂、岩戸寺。
寺社仏閣、国東塔、磨崖仏など数々の建築物や石碑は必見。
散った紅葉が絨毯のようだった境内も美しかった。
本番の春は、新緑や桜、花が素晴らしいと思う。
支部や同好会の仲間と、また個人でも、そこは「オールJAC」だと思うので、この機会にぜひ一緒に過ごせたらと思う。(泉谷)
絶景に広がる石仏と岩屋の数々
大分市内や別府温泉は行ったことはあったが、国東半島は初めてでした。
何が良かったか振り返ると、
①空から大分空港に着陸する前の景色。
愛媛付近を超え姫島・国東の地形を飛行機から見た景色はまさに絶景だった。
リアス式海岸、尾根は国東の真ん中あたりを中心に指を開いたように広がっており独特の地形がとても良かった。
②岩・石文化の発達。
どうしてこんなところにこんな岩が・・・山の上にポツンと大きい岩があったり、岩が塔のようにせりあがったり、岩(自然)と融合した建築物(岩屋)が沢山あり独特の文化が出来上がっていて驚いた。
③仏教の発展。
お寺の阿吽像が立派な岩で出来ているのです。
本州ではほとんど木造ですが、国東はとにかく岩の構造物が多い。
特に両子寺の阿吽像やその上にある百体観音様、岩に刻まれた熊野磨崖仏の大日如来像はすごい。
本当にすごいんです。
こんなところにどうやって据え付けたんだろう!!。
そしてお寺もたくさんあります。
神道が普及する前までは、お寺では、それぞれ役割が決まっていたそうな・・・ お寺の住職と会話すると、とても楽しい話を聞けるかもしれません。
まとめると①~③の融合。
その岩の塊に登って(細尾根)とても良い景色も拝めて、至るところに仏様がいて、複数の岩屋が存在し当時の修行体験が想像できる。
両子寺は、ある場所に隠れ仏様が2体ひっそりおられます。
そんな国東の文化を皆さんの目で見て体験して頂きたいです。「神仏習合」というらしい。
もちろん相当歩きましたが、いろいろ勉強でき、地のものはとても美味しかったです。(成田)