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公益社団法人日本山岳会

晩餐会ウィーク

対面での年次晩餐会が昨年に続き今年も中止となりました。
全国から集まる会員の交流の場でもあり、楽しみにされていた方も多いと思います。
それに代わることはできませんが、今年はオンラインによる「晩餐会ウィーク」を開催します。
ぜひ、お仲間の会員の方々と、あるいは会員外の山の仲間の方々をお誘いの上、ご視聴ください。
参加ご希望の方は、下記からお入りください。

PROGRAM

12月3日(金)19:00 登山の法律問題(弁護士/溝手康史)
12月4日(土)13:00 秩父宮記念山岳賞授賞式、受賞者講演(立正大学文学部教授/時枝務、NPO法人 山の自然学クラブ会長/大森弘一郎)《実況中継》
       19:00 支部からのたより(北海道支部、福島支部、四国支部、東九州支部)
12月5日(日) 12〜14時 晩餐会記念登山(東京都・陣馬山山頂)
12月6日(月)19:00 登山におけるコロナ対策の変遷と展望(医師/稲垣泰斗)
12月7日(火)19:00 山岳登拝道と修験の道―日本三名山・富士山・立山・白山と三大修験・大峯山・羽黒山・英彦山(慶應義塾大学名誉教授、日本山岳修験学会会長/鈴木正崇)
12月8日(水)19:00 超火山だった槍・穂高(信州大学名誉教授・同理学部特任教授/原山智)
12月9日(木)19:00 置いてくるのは足跡だけ—南信州山岳文化伝統の会の「エコ登山」の試み(南信州山岳文化伝承の会顧問/大蔵喜福)
12月10日(金)20:00 知られざるカナダの山、岩、生活(山岳ガイド/山田利行・谷剛士)

登山の法律問題[溝手康史]

12月3日(金)19:00〜20:00(予定)

■プロフィール
溝手康史(みぞてやすふみ)氏 1955年生まれ。東京大学法学部卒業。
登山の法律問題に精通し、国立登山研修所専門調査委員、日本山岳サーチ・アンド・レスキュー研究機構理事などを歴任。
登山経験も豊富で、海外ではヒマラヤのアクタシ峰(7016m、初登頂)、北極圏・バフィン島のフリーガⅡ峰など。
著書に「登山の法律学」(東京新聞出版局)、「登山者のための法律入門」(山と渓谷社)など。
■概要
登山中に事故が起きた場合に法的責任が生じる場合と生じない場合があります。すべての事故について法的責任が生じるわけではありません。どのような場合に法的責任が生じるのか、法的を回避するにはどうすればよいのか、講習会や初心者を連れていく場合の注意点などについて話をします。

支部からのたより[藤木支部長、佐藤支部長、尾野支部長、安東支部長]

12月4日(土) 19:00~21:00(予定)

■出演
北海道支部:藤木俊三支部長
福島支部:佐藤一夫支部長
四国支部:尾野益大支部長
東九州支部:安東桂三支部長
司会:松田宏也理事
挨拶:坂井広志副会長
■概要
晩餐会が2年続いて中止となり、旧友との再会を楽しみに遠くから出席される会員の気持ちを思うと、なんとも残念でなりません。
今回、「支部からのたより」というテーマで4支部の方々に自由に話をしていただこうと企画しました 。支部の概要、コロナ禍での山行での苦労話、支部が愛する山々の紹介をしていただく予定です。
各支部の是非とも登ってもらいたい山々に「来て、観て、登って」、そして「交流」が生まれることを期待しています。

陣馬山に集中登山 晩餐会記念登山[山行委員会]

➡◎山頂インタビュー《会員限定》

12月5日(日)12:00〜14:00

陣馬山山頂

陣馬山山頂の小屋

陣馬山(855m)に登りませんか。富士山や南アルプスの眺望がすばらしい山です。ルートや時間はあなたのフリータイムで、12時から14時のコアタイムに山頂に集合します。自由参加です。事前の申込みは必要ありません。
コアタイムに山頂で山行委員が山岳会の旗を持って立っています。自由に参加・解散してください。
昼食・休憩は各自適宜にとってください。山頂には茶店もあります。登山計画書は各自・各グループで作成提出してください。
★日本山岳会のグッズ販売=当日、総務委員会がステッカーなどのグッズを販売します。
■参考ルート
①JR中央線・高尾駅北口からバスで「陣馬高原下」下車。徒歩1時間30分
②JR中央線・藤野駅からバスで「和田」下車。徒歩1時間30分
③京王線・高尾山口から徒歩6時間
④JR中央線・高尾駅北口からバスで「小仏」下車。徒歩3時間30分
■問合せ
sanko@jac.or.jp
080-3558-3250(征矢(そや))

登山におけるコロナ対策の変遷と展望[稲垣泰斗]

12月6日(月)19:00〜21:00(予定)

山小屋でのコロナ予防

コロナ感染予防のためのスタッフトレーニング(写真:中野淳平)

稲垣泰斗

稲垣泰斗(写真:高橋郁子)

■プロフィール
稲垣泰斗
コロナ行政にも関わる救急医。100マイルを走るトレイルランナーであり、登山愛好家。
国内の複数のトレイルランニングレースにおいて、医療・救護体制の構築や現場でのリーダーを務める。野外救急法教育団体であるウィルダネスメディカル アソシエイツ ジャパン医療アドバイザー。
〇司会・聞き手
柏澄子(日本山岳会常務理事)
■概要
稲垣が、team KOIのメンバー達と、2020~2021年にかけて山小屋におけるコロナ感染対策のために山小屋を訪問したり、登山者たちと接するなかで得た経験を元に、この2年間、登山シーンではどんな感染対策が講じられてきたか、その変遷と今後の展望について語る。

山岳登拝道と修験の道―日本三名山・富士山・立山・白山と三大修験・大峯山・羽黒山・英彦山[鈴木正崇]

12月7日(火)19:00〜21:00(予定)

鈴木正崇

鈴木正崇氏

高尾修験の富士登拝

高尾修験の富士登拝

■プロフィール
慶應義塾大学名誉教授。日本山岳修験学会会長。専門は文化人類学。フィールドは西南中国、南インド、スリランカ、バリ、日本など。著書に『中国南部少数民族誌』(三和書房,1985),『山と神と人』(淡交社,1991),『スリランカの宗教と社会』(春秋社,1996),『神と仏の民俗』(吉川弘文館,2001),『女人禁制』(吉川弘文館、2002),『祭祀と空間のコスモロジー』(春秋社、2004),『ミャオ族の歴史と文化の動態』(風響社,2012),『山岳信仰』(中央公論新社,2015),『東アジアの民族と文化の変貌』(風響社,2017),『熊野と神楽』(平凡社,2018),『女人禁制の人類学』(法蔵館,2021)。2016年に秩父宮記念山岳賞を受賞。今回の講演に関係する論考として「日本人にとって山とは何か」『ヒマラヤ学誌』20号、2019があります。ネット上で公開していますので御参照下さい。

■概要
日本は世界でもユニークな山岳登拝が盛んな国であった。近年では信仰登山は衰えてきたが、各地の山々の地名・伝説・祭り・芸能・絵図などには山岳信仰の影響が色濃く残されている。今回の講演では、山岳への登拝と修行に関わる古道の実態と歴史に焦点をあてて、代表的な山岳霊場と修験の峯入り道を中心に紹介する。

超火山だった槍・穂高—マグマとプレート運動が作り出した飛騨山脈[原山智]

12月8日(水)19:00〜21:00(予定)

原山智氏

隆起運動により東に20度傾いたカルデラ火山岩層(涸沢岳から南岳・槍ヶ岳を望む)

■プロフィール
原山智(はらやまさとる)氏 1953年(昭和28年)生まれ
京都大学大学院修了後、工業技術院地質調査所(現産業技術総合研究所)を経て1997年信州大学理学部助教授。同教授を経て、2018年から信州大学名誉教授および理学部特任教授。専門は地質学で、マグマ活動や断層運動による山脈の形成過程に関する研究のほか、山脈とともに生成した内陸盆地の成り立ち、特に盆地の地下に伏在する断層の探査を行い震動予測の基礎データとする取り組みをおこなっています。
2003年に刊行した「超火山 槍・穂高」(山と渓谷社)、2014年刊行の「槍・穂高」名峰誕生のミステリー(ヤマケイ文庫)のほか、著書や論文には槍穂高連峰や上高地、立山、剣岳、鹿島槍ヶ岳、黒部川流域に関するもの多数。
■概要
飛騨山脈には世界で5つしかない第四紀花崗岩のうち2つが露出しています。第四紀とは259万年前から現在に至る最新の地質時代です。一つは槍・穂高連峰の西に沿って分布する、滝谷花崗閃緑岩。もう一つは爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳から黒部川にかけて
分布する黒部川花崗岩です。
こうした地球的にはきわめて若い花崗岩がなぜ飛騨山脈にあるのか? 同時代に大噴火を起こしていた巨大カルデラ火山の復元の話とともに北アルプスの生い立ちの謎に迫っていきます。
※当日、チャットでの質問をお受けします。

置いてくるのは足跡だけ-南信州山岳文化伝統の会の「エコ登山」の試み[大蔵喜福]

12月9日(木)19:00〜20:30(予定)

光岳へのルート、面平に設けられたレンタルテント

大蔵喜福さん。旧木沢小学校のビジターハウスにて
大蔵喜福さん。旧木沢小学校のビジターハウスにて

■プロフィール
大蔵喜福
14歳より本格的登山を始め、その後ヨーロッパアルプス、アメリカ大陸、ヒマラヤへと活動範囲を広げる。79年、ダウラギリⅡ~Ⅲ~Ⅴ峰の縦走に成功。チョモランマ北壁での厳冬期最高到達地点記録はいまだ破るものはいない。30年に渡って続けたデナリでの気象リサーチ活動において、2000年に第三回秩父宮記念山岳賞を受賞。
〇聞き手
久保田賢次(日本山岳会理事)
■概要
「日本の山で北米のような世界水準のエコ登山をやってみたい」。故郷、南アルプスの最南部で、こうしたプロジェクトに取り組んでいる大蔵喜福さんに話をうかがう。テイクイン・テイクアウトですべてのゴミを持ち降ろす。もちろん排泄物を含めて。そんな構想の実現に向けて仲間と南信州山岳文化伝統の会を立ち上げたのが2019年。ブランド化に向けて動き始めた矢先に感染拡大が世界を席巻する。しかし「コロナ禍も、ある意味見方になったような気もする」と、大蔵さんの構想はますます膨らみつつある。(日本山岳会会報「山」2021年11月号参照)

知られざるカナダの山、岩、生活[谷剛士・山田利行]

12月10日(金)20:00〜22:00(予定)

★カナダとのオンラインのため開催時間が遅くなっています。

バンフ国立公園、モレーンレイクにあるマウントバベルにて

バンフ国立公園、モレーンレイクにあるマウントバベルにて。

バンフ国立公園、モレーンレイクにあるマウントバベルにて

バンフ国立公園、モレーンレイクにあるマウントバベルにて。

谷剛士と山田利行
谷(右)と山田

■プロフィール
谷剛士(たに・たけし)
1980年生まれ、大阪府羽曳野市出身。
高校卒業と同時に信州の山小屋で働きはじめ、山岳ガイド、スキーパトロール、民間の山岳救助隊員などを務めた。その後、カナダに移住しガイド業に携わる。現在は、国際山岳ガイド連盟認定の山岳ガイド。日本山岳会東海支部所属。
山田利行(やまだ・としゆき)
1985年生まれ、愛知県名古屋市出身。
大学では山岳部中心の生活を送り、JAC東海支部「東海学生山岳連盟」を再建し、初代委員長を務めた。卒業1年後にカナダへ移住。2015年からガイド業を始める。日本山岳会東海支部所属。
〇聞き手
松原尚之(まつばら・まさゆき)
日本山岳会理事、Youth Club委員会委員長。山岳ガイドとして日本全国の山や岩を飛び回る日々を送っている。
■概要
カナダに移住して8~9年の谷剛士さんと山田利行さんの話を、松原尚之さんが聞きます。
山や川が近くにあり、自然のなかで遊ぶことが日常の日々、自然に近しいところでの暮らしぶり、山岳ガイドという職業について、そしてふたりで登ってきたカナダの山々について語ってもらいます。

参加ご希望の方は、下記からお入りください。

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