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公益社団法人日本山岳会

11月山行■中山道与川道および馬籠峠越え古道調査

【山名】中山道与川道および馬籠峠越え古道調査
【日時】2025年11月23-24日(日月)晴れ
【集合】11月23日10時30分 中央本線の野尻駅改札口
【行程】駅や駅前広場や中山道解説板などの写真を撮り、道標が何も見当たらない中、ジオグラフィッカを見ながら与川道を根の上峠に向けて歩き始める。
川沿いの舗装道路とショートカットの山道との繰り返しを3回、ようやく根の上峠と道標に出てほどなく、峠の地形に11時48分到着して昼食休憩。
12時4分に根の上峠を出発し、道標地蔵で直角に曲がり、川沿いに下って舗装道路に出て左へ。
100mほどで山道に入り、らんかん橋を12時半通過。左の山裾近くに道はあり、右に与川(よがわ)が流れてひらけたところを南西へと進む。阿弥陀堂、松原御小休み所付近は黄色や橙色の紅葉が美しい。与川村庄屋屋敷、正善沢、廿三夜塔、と通り過ぎていく。
15時頃に三留野宿に入る。
脇本陣跡、本陣跡の前を通過し、中央本線の東を南下する中山道を離れて跨線橋で中央本線を西側へ渡り、桃介橋を15時27分に渡る。
15時40分頃に南木曾駅に到着。
16時35分南木曽駅前バス停発のバスに乗り、17時10分馬籠バス停着。
バス停から2軒目の白木屋に宿泊。
翌日は、朝食後、8時10分に白木屋を出て、まずは、中津川方面に中山道を少し進む。
石屋坂を下ってから上りに転じたが、引き返して再び8時30分頃に白木屋の前を通り、馬籠峠へ向かう。
桝形を通り抜けて、昔ながらの宿場の建物を左右に見ながら、とてもきれいな石畳の坂を上る。
島崎藤村記念館はまだ開館前で残念。
高札場を通り過ぎ、9時に展望広場に着き、大きな恵那山と、その右へ右へと視線が抜けている景色を眺める。
舗装道路と山道とを繰り返しながら、水車小屋、梨子ノ木坂、十返舎一九狂歌碑、など通り過ぎて10時18分に馬籠峠に着く。
岐阜県と長野県の県境となっていて、風が通り抜ける。
南木曽町に入り、下り始める。
番所跡付近はひらけた平地となっていて、立場茶屋の前には大きな枝垂れ桜が。
バス道路と交差して川よりも高い箇所をトラバースしていると、かなり下の方に男滝女滝があるのがわかるが11時17分に分岐を通り過ぎ、倉科祖霊社、牛頭観音、一里塚、大妻籠とどんどん進む。
妻籠宿の街並みをそぞろ歩いて、12時過ぎに寺への参道脇で昼食休憩。
脇本陣と本陣と資料館を見学して13時20分なので、1時間10分後の電車に乗るべく、南木曽駅に向けてさらにピッチを上げる。
妻籠城址、上久保の一里塚を経て線路を右に見ながら駅へ。
14時34分の普通列車で16時21分塩尻駅着。16時38分の特急あずさに乗る時に解散。
【参加者】(敬称略)永田・堀地・泉谷・吉田・松本

【感想】
野尻から南木曽へ歩く与川道は、何度も繰り返す水害の為に迂回路として作られた道だそうです。木曽路はすべて山の中…と、言うようにかなり急な山道を登って行きます。途中いくつかの集落を通るのですが、段々畑と民家、そこから見える山並みはとてものどかでずっと眺めていたい風景でした。馬籠宿から妻籠宿への道には、高札場や出梁作りの旅籠や脇本陣などが残っていて江戸時代にタイムスリップしたような感覚にさせてくれます。いくつものお地蔵さんに出会い、石畳が残る街道歩きは歴史と情緒を感じさせてくれるステキな古道調査でした。(Y.Y)
天気に恵まれ、遅いかと思われた紅葉も楽しめ、個人的には、今年一番の山行日和でした。宿場町の中は、ほぼ舗装路なので歩き易いのですが、ほとんどが、石畳または舗装路なので、若干もの足りなさを感じました。歴史を感じる街並みなので、予め、しっかりと予習をしておくと、より楽しめるな!ど感じました。(M.H)
御嶽山の噴火前に歩いた木曽の馬籠・妻籠。今回は、与川道も歩くことを楽しみにしていた。国内海外問わず、人気のフィールド。驚いたのは、与川道で、5組くらいだろうか、2〜4人ずつの欧米からの旅行者を見かけたこと。気持ち良さそうに、日本を感じながら歩いていた。日本人には、1人も会わずというのに。皆さん、SNSから知るのだろうが、交通の便も良いとはいえない、こんなところまでよく訪れてくれるなぁ。街道で、いつもの古道歩きとは趣きが違うが、整備された、とても良い道だった。お天気に恵まれ、紅葉にも間に合い、良いシーズンに歩けたと思う。ありがとうございました。(S.I)
いつもの古道調査とは趣の違う観光半分のテクテクウオーキングだった。青空と輝く紅葉の中を太陽の方を向いて歩いた与川道。林の中の馬籠峠越え。電車から眺める木曽川も良かった。120選にいろいろな道が入っておもしろいと思う。(H.M)
【特記事項】120周年記念事業の山岳古道調査プロジェクトで、120古道に欠番が生じたため、埋めるために後から候補に挙がった木曽路。観光用の道となっているが、鳥居峠越えも併せて、山岳を歩き、ある程度の距離もあるため、121番目として入ることとなる。(120までで一旦決まった番号はずらすことがシステム上難しいため)
しっかりした道標があちこちに立ち、トイレも2時間ごとくらいにあるが、与川道は終点の南木曽駅近くのほかは、店も自販機もない。11月23日は、妻籠宿でお祭りが行われるために、あえて反対のコース取りをした。
【ヒヤリハット】なし
【記録】松本

MCC

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