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公益社団法人日本山岳会

探索山行報告 1997年6月 「磐梯山火山探索」

◆探索山行 「磐梯山火山探索」
1997年(平成9) 6月14-15日
地域:磐梯山
コース:猫魔ケ岳―磐梯山
宿泊:沼尻高原ロッジ

講師:千葉茂樹(福島南高校教諭)「磐梯山の火山灰から見た火山活動」
参加者31名 報告:山627(梅野淑子)

火山探索

猫魔ケ岳・磐梯山

 梅雨入り直後で天候が一番心配されたが、日頃行ないの善い人が多かったとみえ、2日とも快晴。木や花もそれは美しく、最高の山行となった。
 6月14日、南浦和駅前からマイクロバスで出発、裏磐梯の八方台へ向かう。

 1日目の目的地は猫魔ヶ岳から雄国沼。この山の噴火の歴史は古く、それによってできたのが雄国沼である。木々の緑が鮮やかで、春蝉の声に包まれたこの季節の山は本当に好ましい。

 山頂で、あたりの山々と沢山の湖沼の眺めを楽しんだ後、雄国沼へ下りる。水辺のレングツツジの朱色がまた素晴らしい。遅い出発にしては順調に下山し、沼尻高原の田部井淳子さんのロッジに到着。環境、温泉、建物とも最高。

 18時からいよいよ「火山活動史」の勉強会が始まる。10年間猪苗代高校に在職、この春福島南高校に移ら
れたばかりのお若い千葉茂樹先生の話である。地質のご専門で、熱心に火山を調査研究されている。スライドやビデオを使ったスピーディーなお話は面白く、大部分の人は居眠りする暇もなかった。

 火口壁や工事による切り割りで見た地層の説明があった。火口壁ではここが阿蘇山の噴火のもの、ここが大山のものなどということだが、皆何万年も前のものである。それに比べ、たった109年前の磐梯山の爆発は、規模こそそれらよりずっと小さく、爆発というより水蒸気による地滑りともいえるということだが、死者477人、いくつかの村を呑み込んだという生々しい出来事は地元の人ならずとも忘れられない。

 第2日は磐梯山登頂後、弘法清水から火口のへりの道を下る。この日はまた、始めから終りまで花また花。
2,3日前から咲き始めたというバンダイクワガタは薄紫色の可愛い花である。イワカガミのカーペット、ミヤマキンバイも頂上をはじめ各所に群生していた。

 銅沼近くの爆裂火口がよく見える辺りで千葉先生が待っていて、実地で火山や火山灰地層の説明があった。

 今回は火山の勉強のほかに、花や山菜がありすぎ、植物図鑑片手の人も多く、なかなか忙しい山行だった。
 終りに、案内してくださった地元の鈴本琢美、江花俊和両会員に厚くお礼申し上げる。参加者31名

           (梅野淑子)

山627-1997年8月号

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