【報告】
初級者講習会 実地 「基礎のセルフレスキューとロープワーク」
日時:2025.11.16 (日)
場所:日本山岳会・高尾の森(旧・八王子野営場)
講師:川瀬恵一氏(日本山岳会・遭難対策委員会委員長)
参加者:受講者20名+運営6名(含む講師)=合計26名
行程:集合 午前7時40分 JR高尾駅 北口改札
7:52発の京王バスに乗車
8:05大下(おおしも)バス停着
8:10 (歩き出し) 小下沢の流れに沿った林道を約1時間歩き「高尾の森」へ。
現地にて実地講習
講習後、林道を戻り、16:41発の大下からバス乗車、17時過ぎに高尾駅着
解散後に希望者にて反省会(懇親会)
集合時間より40分ほど早く着いたが、運営の方はすでに高尾駅北口の外で受付をされており、いつものことながら頭の下がる思いがする。京王バスにて約10分の乗車で大下バス停下車、そこから紅葉の中を約50分ほど歩き、高尾の森づくりの会の建物がある広場に到着した。
高尾の森づくりの会、会長の大塚氏の計らいで参加者は自由にトイレを使用することができた。
当日は天気晴朗なれど山陰のため気温が11℃ぐらいでトイレのありがたみを感じた。
川瀬講師の開会宣言のあと大塚氏から熊が出た場合の対処法の説明があり身が引き締まる。
いよいよ実地訓練がスタートするが最初は山に入らず森づくりの会の広場で、机上講習の復習を講師・リーダーを囲んで予め分けられた4グループでロープワークの確認作業を行なった。特にエイトノット、ムンターヒッチ、スリングのハーネス装着を復習して、いよいよ沢の向こうの山の斜面に入って行く。鬱蒼とした杉やヒノキの針葉樹林だが、森づくりの会は広葉樹の植樹にも努めているとのことだった。斜面で二本の木を使いスリングとカラビナとロープを使用し木と木の間にロープを這わす練習をした。次に急斜面に場所を移動し2本の木にロープを渡しハーネスのカラビナで移動する訓練を行った。皆、真剣な眼差しで講習を受ける中で、時にユーモアを交えて話をされる川瀬講師に場も和み、時おり笑いが出るほど和気あいあいとした雰囲気の中で講習は進行して行った。特に川瀬講師と運営スタッフT氏との救護者と遭難者との寸劇の掛け合いは息もぴったりで大いに受けながら受講者は知識と技術を身につけて行った。
昼食を挟んで午後からは広場で搬送法であるドラッグ法、吊り上げ法、ヒューマンチェーン法を学び、そのあと再び山に入り当日の最大の見せ場である急斜面での懸垂下降の訓練を行なった。
今回の講習を通してセルフレスキューにおける道具と技術の重要性を学んだことはもとより山に対する安全の心構えを再認識したことが大きかった。自分の反省点としては山の斜面に置いたスリングを拾おうと腰をかがめた時にブッシュの木で目を突きそうになりヒヤリハットを痛感した。
下山後は大塚氏行きつけの町中華で懇親会を行ない大いに盛り上がりお開きとなった。
記)A650 岩重一磨




