深田 久弥(ふかだ きゅうや)、1903年3月11日 – 1971年3月21日)は、石川県大聖寺町(現在の加賀市)生まれの小説家、随筆家および登山家である。 日本山岳会機関誌「山岳」追悼より (藤島敏男著) 深田久弥氏(1903一1971) 「北には私の宿題である茅ヶ岳。」と1960年1月の「策ヶ岳」紀行の中にあるのからみれぱ(『わが愛する山々』160頁)、深田君の心の中で、この山は長いあいだあたためられていたのであろう。その念願の山頂直下、頂上へ15分と記るされた小さな立札のある鞍部で、ゆっくり三十分も休んでから、「さあ、こんどは頂上の錐ビール乾杯だ」と登り始めたのが11時20分、私は5番目だった。少し離れて深田君がつゞき、しんがりは若い山村君。3分か5分か、うしろのふたりの話声の中に、イワカガミというのが、私の耳に入ったので、今頃の季節に何だろうと、足許をみたのをおぼえている。その途端に「戻って下さい」との呼び声、私は先行した仲間に声をかけて、バタバタとかけおりた。何秒というあいだである。ほかの仲間もすぐ下りてきた。足を踏み出したままの姿勢で巨木のように倒れ、・・・ 続きは日本山岳会機関誌「山岳」1971/Vol.66でご覧ください。 https://jac.or.jp/sangakuhensyuu/1971optimisation.pdf#page=277
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