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公益社団法人日本山岳会

日本・エクアドル外交関係樹立100周年記念/富士山トレーニング山行報告

日本・エクアドル外交関係樹立100周年記念 友好合同登山隊 2019

富士山トレーニング山行報告

富士山測候所入り口看板

富士山頂のご来光

データ測定中

1. 目的

友好合同登山隊は、エクアドルの最高峰である「チンボラソ山」(6310m)をはじめ、「コトパクシ山」(5897m)、カリワイラソ山(5040m)などの登山やトレッキングを行う予定である。そこでの重要なことは、いかに短期間で高所に順応し初期の目的を十分に達することができるかが課題である。

課題解決の一方法として、体力トレーニングも兼ねて富士山頂で2日間滞在することにした。併せて科学的に順応の程度を把握するために、生理学的データを調査し今後の高所順応に関する研究も行うことにした。

2. 期間

    2019年8月17日(土)〜19日(月) 富士山頂にて2泊3日                      

3. 日程

(1)817日(土)御殿場口から富士山頂 各種調査、富士山頂測候所泊

(2)818日(日)お鉢巡り、各種調査、富士山頂測候所泊、

(3)819日(月)各種調査、下山

4.参加者 友好合同登山隊隊員 11

5.行動概要

  817日(土)台風10号が去ったため素晴らしい天気に恵まれた。御殿場口駐車場に午前5時集合し、生理的データを計測後、540分富士山頂を目指して出発した。御殿場口からの登山は長い距離があり、頂上での生活のための水、食糧、各資材を背負っての行動はトレーニングに十分である。1330分には第一陣が山頂到着し、各種データを測定した。後続も到着した後、全員で測候所に入所した(1510分)。所内では、測候所での生活のオリエンテーションを受け、夕食、ミーティング、データの測定を行って就寝(22時)。就寝中もSPO2、心拍数の計測を行った。

  818日(日)午前4時起床、データ測定後外に出て台風一過の素晴らしいご来光を拝むことができた。山頂は、人人人で満員。朝食後は、お鉢巡り、8合目までの往復などのトレーニング処方に依り行動し、その都度各種データを測定した。終日良い天気で充実した1日を過ごせた。昨夜同様、各種調査、計測を行い就寝(2130分)

  819日(土)午前5時起床、起床時の各種測定を行い、朝食後7時に下山開始。測候所スタッフの見送りを受け、大砂走りを御殿場口へと軽快に下山した(940分)。

駐車場で下山後のデータ測定を行い、無事解散した。

6.生理的データの測定項目 調査担当は隊員の中谷康司(中央大学准教授、医学博士)

  SPO2、心拍数、血圧、AMSスコア、乳酸値、ケトン体値、血糖値

7.謝辞 このトレーニングは、「認定NPO法人富士山測候所を活用する会」の協力の下に行うことができた。     

  (文責・写真:プロジェクトリーダ 渡邉雄二)

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